どもる子どもと保護者の「吃音交流会」は、近隣の小学校が集まっての取り組みの一貫でした。
 交流会が終わった後、その日、参加してくださっていたことばの教室の担当者の方と、お昼ご飯を食べに行きました。
吃音交流会後の食事会 予約しておいてくださった店に着くと、そこには、10年前、全国難聴・言語障害教育研究大会全国大会鹿児島大会でお世話になった宮内さんが、僕が鹿児島に来ていることを聞いて、待っていてくださいました。鹿児島大会で、僕は、記念講演をしたのですが、宮内さんは、そのときの大会の事務局長でした。お互いに「変わりませんねえ」と挨拶をして、久しぶりの再会を喜びました。そのとき、全国大会の記念講演ができたのは、同じ年の6月に、鹿児島県大会に講演に行くはずだったのですが、牛の口蹄疫騒動があり、中止になったので、その年の8月の全国大会に呼んでいただけたのでした。不思議な巡り合わせだったと思います。
吃音交流会後の食事会 集合写真 お昼ご飯を食べながら、前日の講演とその日の交流会での僕の話の感想を聞かせていただきました。反応をすぐ聞くことができるのは、とてもありがたいことでした。同席されていた桑原さんは、谷川俊太郎さんと竹内敏晴さんが講師だった、1998年の吃音ショートコースに参加してくださっています。考えてみれば、長い、古いおつきあいなのです。
 皆さんと別れて、溝上さんにホテルに送ってもらいました。その後、10年前、そして6年前にも歩いた天文館通りを歩きました。新しいビルが建てられて、少し様子が変わっていました。
 大阪から遠く離れた鹿児島にも、仲間がいると実感できた2日間でした。

 明日から、第6回新・吃音ショートコースです。大阪だけでなく、東京、千葉、埼玉、愛媛、三重、奈良、兵庫などから、僕の地元の寝屋川に集まってくださいます。いい仲間と、吃音のことや生きることについて真剣に考え、語り合う、いい時間になることでしょう。

日本吃音臨床研究会 会長 伊藤伸二 2023/06/23