伊藤伸二の吃音(どもり)相談室

「どもり」の語り部・伊藤伸二(日本吃音臨床研究会代表)が、吃音(どもり)について語ります。

櫛谷宗則

大阪吃音教室 特別講座 生きてるって何だろう 講師 櫛谷宗則さん

 櫛谷宗則さんを、大阪吃音教室の講師にお迎えして、お話をお聞きすることは、2016年から始まりました。毎回、静かで、豊かで、深い時間が過ぎていきます。
 コロナ禍は、櫛谷さんの坐禅会も、大阪吃音教室での講座も中止になっていましたが、一昨年は、座禅会も開催され、大阪吃音教室にも来ていただきました。昨年に続き、今年もまた来ていただけることになりました。新潟にお住まいなので、大阪に来られるのはそう多くはありません。吃音について理解の深い禅の老師のお話は、きっと参加者の心に響きます。ご参加お待ちします。

日時 2024年5月24日(金)午後6時45分〜〜
会場 大阪ボランティア教会
演題 生きてるって何だろう
講師 櫛谷宗則
〈プロフィール〉昭和25年、新潟県五泉市の生まれ。19歳の時、内山興正老師について出家得度。以来安泰寺に10年安居し、老師隠居後は近くの耕雲庵に入り縁のある人と坐る。老師遷化のあと、新潟に帰り、地元や大阪・福岡等で坐禅会を続けている。
編著 「禅に聞け」「生きる力としてのZen」「内山興正老師いのちの問答」(大法輪閣)「共に育つ」(耕雲庵)等。

櫛谷宗則4 伸二と2人で 櫛谷さんとの出会いは、2004年頃だったと記憶しています。朝日新聞のコラム「小さな新聞」に、僕たちのニュースレター「スタタリング・ナウ」が紹介された記事を読まれた櫛谷宗則さんから、ご自分が編集し出版しておられる「共に育つ」への原稿依頼がありました。仏教関係の冊子への執筆依頼に驚きましたが、当時、仏教に惹かれ始めていた僕にとってはありがたく、書かせていただき、それから、おつき合いが始まりました。
 櫛谷さん編集の冊子「共に育つ」が出版されるたびに送っていただいていますし、僕たちのニュースレターもずっと読んで下さっています。そして、折に触れ、温かさが伝わってくる文字で、感想を書いて私を励まし続けてくださっています。

 櫛谷さんからいただいたことばはたくさんありますが、中でも、次のことばは、心に響き、いつまでも残り続けています。
 
 「治す派との闘いは、対立しないで伊藤さんご自身の、吃音を光とする生き方を深めていかれること、その生活そのものが一番の道(武器)ではないかとふと思いました」

日本吃音臨床研究会 会長 伊藤伸二 2024/05/18

大阪吃音教室 日曜例会「吃音を考える会」〜桂花團治さんを迎えて〜

 大阪吃音教室の特別講座が続きます。
 今日は、新潟五泉市の禅の老師、櫛谷宗則さんをお迎えし、「吃音によって倒れた者は吃音によって起きる」とのタイトルでお話をお聞きします。
 毎回、そうですが、櫛谷さんのお話の演題は、それだけで深い意味を感じます。吃音のもつ本質的なところを理解していただいているからこそ生まれた演題だと思っています。

大阪吃音教室 特別講座_0001 さらに、日曜日、5月28日、落語家の桂花團治さんをお迎えします。どもる人は、話すことが少ない仕事を選ぶのではないかと思われがちですが、意外と話すことの多い職業を選ぶ人も少なくありません。長いお付き合いになる落語家の桂文福さんもそのお一人です。
 今回の桂花團治さんは、小学校時代、夜尿、吃音、赤面で悩んだそうです。その後、出会った落語の世界が人生の転機となり、現在に至っておられます。甲高い声に対するコンプレックスから、大蔵流狂言を学び、舞台でも活躍されています。発声、姿勢、呼吸法の研究がライフワークとなり、自身の経験から導き出したコミュニケーション論を、教育機関でお話されています。
 日曜日の特別例会、ご参加ください。
        日時 5月28日(日)13時30分〜17時
        会場 アネックスパル法円坂 3階8号室

日本吃音臨床研究会 会長 伊藤伸二 2023/05/26

【再掲】大阪吃音教室 特別講座 講師:櫛谷宗則さん 〜吃音によって倒れた者は吃音によって起きる〜

 僕たちは、毎週金曜日、午後6時30分から、アネックスパル法円坂で、大阪吃音教室を開いています。次回の26日は、外部講師を招いての特別講座です。
 新潟県五泉市にお住まいの櫛谷宗則さんをお迎えします。禅と吃音と、何の関係もないようですが、どう生きるか、何を大切に生きるか、のお話に、毎回、吃音を生きる僕たちとの深いつながりを感じます。今回の演題は「吃音によって倒れた者は吃音によって生きる」です。静かな深い時間を、みなさんで味わいましょう。
 案内を再掲します。

 2004年頃だったでしょうか、朝日新聞のコラム「小さな新聞」に、僕たちのニュースレター「スタタリング・ナウ」が紹介された記事を読まれた櫛谷宗則さんから、ご自分が編集し出版しておられる「共に育つ」への原稿依頼がありました。仏教関係の冊子への執筆依頼に驚きましたが、当時、仏教に惹かれ始めていた僕にとってはありがたいことでした。
 そして、お付き合いが始まり、毎回、「共に育つ」の冊子が出版されるたびに送っていただいています。僕たちのニュースレターもずっと読んで下さっています。折に触れ、温かさが伝わってくる文字で、感想を書いて私を励まし続けてくださっています。
大阪吃音教室 特別講座_0002 2015年、大阪市天王寺区のプレマ・サット・サンガで2日間坐禅会をされると知って、1日参加しました。一番前に座っていた僕に、休憩時間、「伊藤伸二さんですね」と声をかけてくださいました。そして、僕の顔をまっすぐに見て「あなたの目は何かと闘っている目だ」と見抜かれたのです。そのとき、何か文章を書いていただけないかとお願いしたのですが、その文章に添えて下さったお手紙にこう書かれていました。

 「これもご縁と思い、精一杯書かせていただきました。治す派との闘いは、対立しないで伊藤さんご自身の、吃音を光とする生き方を深めていかれること、その生活そのものが一番の道(武器)ではないかとふと思いました」

 櫛谷さんを、大阪吃音教室の講師にお迎えして、お話をお聞きすることは、2016年から始まりました。毎回、静かで、深い時間が過ぎていきます。
 2年間、コロナの影響を受け、櫛谷さんの坐禅会も、大阪吃音教室での講座も中止になっていましたが、昨年は、座禅会も開催され、大阪吃音教室にも来ていただきました。今年もまた来ていただけることになりました。新潟にお住まいなので、大阪に来られるのはそう多くはありません。吃音について理解の深い禅の老師のお話は、きっと参加者の心に響きます。ご参加お待ちします。

日時 2023年5月26日(金)午後6時半〜
会場 アネックスパル法円坂
演題 吃音によって倒れた者は吃音によって起きる
講師 櫛谷宗則
〈プロフィール〉昭和25年、新潟県五泉市の生まれ。19歳の時、内山興正老師について出家得度。以来安泰寺に10年安居し、老師隠居後は近くの耕雲庵に入り縁のある人と坐る。老師遷化のあと、新潟に帰り、地元や大阪・福岡等で坐禅会を続けている。
編著 「禅に聞け」「生きる力としてのZen」「内山興正老師いのちの問答」(大法輪閣)「共に育つ」(耕雲庵)等。

日本吃音臨床研究会 会長 伊藤伸二 2023/05/20

大阪吃音教室 特別講座 吃音によって倒れた者は吃音によって起きる 講師 櫛谷宗則さん

《大阪吃音教室 特別講座》
 吃音によって倒れた者は吃音によって起きる 講師 櫛谷宗則さん

 2004年頃だったでしょうか、朝日新聞のコラム「小さな新聞」に、僕たちのニュースレター「スタタリング・ナウ」が紹介された記事を読まれた櫛谷宗則さんから、ご自分が編集し出版しておられる「共に育つ」への原稿依頼がありました。仏教関係の冊子への執筆依頼に驚きましたが、当時、仏教に惹かれ始めていた僕にとってはありがたいことでした。
 そして、お付き合いが始まり、毎回、「共に育つ」の冊子が出版されるたびに送っていただいています。僕たちのニュースレターもずっと読んで下さっています。折に触れ、温かさが伝わってくる文字で、感想を書いて私を励まし続けてくださっています。
 2015年、大阪市天王寺区のプレマ・サット・サンガで2日間坐禅会をされると知って、1日参加しました。一番前に座っていた僕に、休憩時間、「伊藤伸二さんですね」と声をかけてくださいました。そして、僕の顔をまっすぐに見て「あなたの目は何かと闘っている目だ」と見抜かれたのです。そのとき、何か文章を書いていただけないかとお願いしたのですが、その文章に添えて下さったお手紙にこう書かれていました。

 「これもご縁と思い、精一杯書かせていただきました。治す派との闘いは、対立しないで伊藤さんご自身の、吃音を光とする生き方を深めていかれること、その生活そのものが一番の道(武器)ではないかとふと思いました」

 櫛谷さんを、大阪吃音教室の講師にお迎えして、お話をお聞きすることは、2016年から始まりました。毎回、静かで、深い時間が過ぎていきます。
 2年間、コロナの影響を受け、櫛谷さんの坐禅会も、大阪吃音教室での講座も中止になっていましたが、昨年は、座禅会も開催され、大阪吃音教室にも来ていただきました。今年もまた来ていただけることになりました。新潟にお住まいなので、大阪に来られるのはそう多くはありません。吃音について理解の深い禅の老師のお話は、きっと参加者の心に響きます。ご参加お待ちします。

日時 2023年5月26日(金)午後6時半〜
会場 アネックスパル法円坂
演題 吃音によって倒れた者は吃音によって起きる
講師 櫛谷宗則
〈プロフィール〉昭和25年、新潟県五泉市の生まれ。19歳の時、内山興正老師について出家得度。以来安泰寺に10年安居し、老師隠居後は近くの耕雲庵に入り縁のある人と坐る。老師遷化のあと、新潟に帰り、地元や大阪・福岡等で坐禅会を続けている。
編著 「禅に聞け」「生きる力としてのZen」「内山興正老師いのちの問答」(大法輪閣)「共に育つ」(耕雲庵)等。


日本吃音臨床研究会 会長 伊藤伸二 2023/05/11

何を大切に生きるか? 2年ぶりに、櫛谷宗則さんのお話をお聞きしました

何を大切に生きるか?

 昨日の大阪吃音教室の講座は、新潟県から櫛谷宗則さんをお迎えしました。
 演題は、「何を大切に生きるか?」です。これは、2年前、お話いただく予定だったものと同じです。
 会場のアネックスパル法円坂へは、櫛谷さんはホテルから歩いて来られました。櫛谷さんにとって、アネックスパル法円坂は初めての会場です。前、来ていただいたのは、應典院でした。ここにも、コロナの影響を感じます。「方向音痴で…」とおっしゃっていましたが、ちょっと遅れそうになったと思われたようで、アネックスパル法円坂の前の歩道橋を軽やかに駆けて来られました。作務衣姿の櫛谷さん、いつものように静かで穏やかな表情でした。
 初めてお会いしたのは、2015年。櫛谷さんの坐禅会で、僕をみつけ、「伊藤さんですね」と言われたときの、鋭いけれど、全てを包み込むような温かさを、僕は覚えています。それ以後、折に触れいただくお手紙のことばに励まされ続けています。

櫛谷宗則2 お話は、合掌することから始まりました。
 「皆さん、今日のお話の演題は、何を大切に生きるか?ですが、さて、皆さんは、何を大切にして生きておられますか」
 櫛谷さんは、こんな問いかけをされました。参加者が、そうだなあ、何だろうと考えていると、櫛谷さんは、こう続けられました。

 「健康が一番大事だという人、お金が一番大事だという人、家族が一番大事だという人もいる。仕事が一番大事だという人もいる。あるいは、皆さんの中だったら、吃音でもそれを受け容れて、元気にやれるのが一番大事だと思っている人もおられると思います。

 ところで、私のような高齢者になると、周りを見ると、みんな寂しいと言う。自分がそれまで培ってきた友達がだんだんどっちも病気持ちになるものだから、会う機会が減って、やがて亡くなってしまう。親族にしてもそう。自分と昔の話ができる人がいなくなっちゃう。やっぱり寂しい。それが進めば、連れ合いも亡くなってしまう。そんなふうに、高齢者になると、寂しいという人が結構います。でも、今、言ったような、お金、健康、彼女や彼氏がいる人だったら、彼女や彼氏が一番大事という幸せな人もいると思う。そういうのはみんな、自分の思い込みで生きているんじゃないのかなと思う。きちんと考えて生きていない。なんでそんなことをいうかというと、だって、我々、日々、こうやって生きていますよね。毎日毎日、生きているけれども、じゃ、あなた、その生きる意味って知ってますか? 知らないですよね。いや、その日、やることは知ってますよ。仕事はこうすればいい、ああすればいいというのはよく知っている。そういうのは知っているけれども、そういうふうにして生きる自分の人生全体の意味というのは、知らない。ただ、毎日毎日目の前のことに追われている。とにかく食べないといけない、家族を養わなわないといけないと思うわけです。とにかく食べるためには仕事をしなきゃだめ。お金をもらないとだめ。そうして、一生懸命、みんな生きている。そうやってお金をもらうために、どれだけ苦労するか、です。さんざん嫌な思いをして、下げたくない頭を下げて、からだを壊してまで生きるために働いて、そんなにさんざん苦労してあげく、なんでそうやって苦労するのか知らないですよ。なんでそこまで苦労して生きて、それが一体どういうことなのか、みんな知らない。健康が大事とよく言うけれど、私に言わせれば、あなたは健康を得て、それでどう生きようというのと聞きたいところです。健康が大事といっても、みんな、どうせいずれ年をとって、病気になって死ぬのは、決まり切っている。結局老いて死んでいくだけです。人生全体、私の生きる人生そのもの、なぜ私は生きるのか、生きるってどういうことなのか、どう生きるのが真実の生き方なのか、それをちゃんと見通して生きないとだめだと思うんです」

櫛谷宗則4 伸二と2人で こんな導入でした。詳しいお話の内容は、もう少し時間をかけて紹介したいと思います。

日本吃音臨床研究会 会長 伊藤伸二 2022/05/28

【再掲】大阪吃音教室 特別講座 「何を大切に生きるか?」 講師:櫛谷宗則さん

【再掲】大阪吃音教室 特別講座
何を大切に生きるか? 講師 櫛谷宗則さん

櫛谷宗則 坐禅会案内 先日5月7日、紹介した櫛谷宗則さんが講師の、大阪吃音教室特別講座「何を大切に生きるか?」の案内を再掲します。
 櫛谷さんに来ていただくのは、2年ぶりです。2004年頃に初めてお会いしてから、いつも櫛谷さんのことばに励まされています。今回、久しぶりにお話が聞けること、とても楽しみです。深く静かな時間を、ぜひご一緒しましょう。お待ちしています。


 櫛谷宗則さんとの出会いは、2004年頃だったでしょうか。朝日新聞のコラム「小さな新聞」で、僕たちのニュースレター「スタタリング・ナウ」が紹介された記事を読んだ櫛谷さんから、ご自分が編集し出版しておられる「共に育つ」への原稿依頼がありました。
 それまで縁のなかった仏教関係の冊子への執筆依頼でしたが、当時、仏教に惹かれ始めていた僕にとってはありがたいことでした。そして、お付き合いが始まり、毎回、「共に育つ」の冊子が出版されるたびに送って下さり、僕たちのニュースレターもずっと読んで下さっています。読んで、ときどき、はっとするような感想を書いて私を励まし続けて下さっていました。新潟で講演があったとき、足を延ばして五泉市のお寺にお伺いしたかったのですが、お互い都合がつかず、お会いすることができなかったという残念なこともありました。
 2015年、大阪市天王寺区のプレマ・サット・サンガで2日間坐禅会をされると知って、1日参加しました。一番前に座っていた僕に、休憩時間、「伊藤伸二さんですね」と声をかけて下さいました。そして、僕の顔をまっすぐに見て「あなたの目は何かと闘っている目だ」と見抜かれたのです。そのとき、何か文章を書いていただけないかとお願いしたのですが、その文章に添えて下さったお手紙にこう書かれていました。

 「これもご縁と思い、精一杯書かせていただきました。治す派との闘いは、対立しないで伊藤さんご自身の、吃音を光とする生き方を深めていかれること、その生活そのものが一番の道(武器)ではないかとふと思いました」

 櫛谷さんを、大阪吃音教室の講師にお迎えして、お話をお聞きすることは、2016年から始まりました。毎回、静かで、深い時間が過ぎていきます。昨年、一昨年と、コロナで大阪吃音教室も休講となり、櫛谷さんの坐禅会も中止になっていました。今年、坐禅会は、定員を減らして開催されます。大阪吃音教室にも来ていただけることになりました。新潟のお寺なので、大阪に来られるのはそう多くはありません。吃音について理解の深い禅の老師のお話は、きっと参加者の心に響きます。ご参加お待ちします。

日時 2022年5月27日午後6時半〜
会場 アネックスパル法円坂
演題 何を大切に生きるか?
講師 櫛谷宗則
〈プロフィール〉昭和25年、新潟県五泉市の生まれ。19歳の時、内山興正老師について出家得度。以来安泰寺に10年安居し、老師隠居後は近くの耕雲庵に入り縁のある人と坐る。老師遷化のあと、新潟に帰り、地元や大阪・福岡等で坐禅会を続けている。
編著 「禅に聞け」「生きる力としてのZen」「内山興正老師いのちの問答」(大法輪閣)「共に育つ」(耕雲庵)等。

日本吃音臨床研究会 会長 伊藤伸二 2022/05/24

大阪吃音教室 特別講座 何を大切に生きるか? 講師:櫛谷宗則さん

大阪吃音教室 特別講座「何を大切に生きるか?」

 櫛谷宗則さんとの出会いは、2004年頃だったでしょうか。朝日新聞のコラム「小さな新聞」で、僕たちのニュースレター「スタタリング・ナウ」が紹介された記事を読んだ櫛谷さんから、ご自分が編集し出版しておられる「共に育つ」への原稿依頼がありました。
 それまで縁のなかった仏教関係の冊子への執筆依頼でしたが、当時、仏教に惹かれ始めていた僕にとってはありがたいことでした。そして、お付き合いが始まり、毎回、「共に育つ」の冊子が出版されるたびに送って下さり、僕たちのニュースレターもずっと読んで下さっています。読んで、ときどき、はっとするような感想を書いて私を励まし続けて下さっていました。新潟で講演があったとき、足を延ばして五泉市のお寺にお伺いしたかったのですが、お互い都合がつかず、お会いすることができなかったという残念なこともありました。
 2015年、大阪市天王寺区のプレマ・サット・サンガで2日間坐禅会をされると知って、1日参加しました。一番前に座っていた僕に、休憩時間、「伊藤伸二さんですね」と声をかけて下さいました。そして、僕の顔をまっすぐに見て「あなたの目は何かと闘っている目だ」と見抜かれたのです。そのとき、何か文章を書いていただけないかとお願いしたのですが、その文章に添えて下さったお手紙にこう書かれていました。

 「これもご縁と思い、精一杯書かせていただきました。治す派との闘いは、対立しないで伊藤さんご自身の、吃音を光とする生き方を深めていかれること、その生活そのものが一番の道(武器)ではないかとふと思いました」

櫛谷宗則 坐禅会案内 櫛谷さんを、大阪吃音教室の講師にお迎えして、お話をお聞きすることは、2016年から始まりました。毎回、静かで、深い時間が過ぎていきます。昨年、一昨年と、コロナで大阪吃音教室も休講となり、櫛谷さんの坐禅会も中止になっていました。今年、坐禅会は、定員を減らして開催されます。大阪吃音教室にも来ていただけることになりました。新潟のお寺なので、大阪に来られるのはそう多くはありません。吃音について理解の深い禅の老師のお話は、きっと参加者の心に響きます。ご参加お待ちします。

日時 2022年5月27日午後6時半〜
会場 アネックスパル法円坂
演題 何を大切に生きるか?
講師 櫛谷宗則
〈プロフィール〉昭和25年、新潟県五泉市の生まれ。19歳の時、内山興正老師について出家得度。以来安泰寺に10年安居し、老師隠居後は近くの耕雲庵に入り縁のある人と坐る。老師遷化のあと、新潟に帰り、地元や大阪・福岡等で坐禅会を続けている。
編著 「禅に聞け」「生きる力としてのZen」「内山興正老師いのちの問答」(大法輪閣)「共に育つ」(耕雲庵)等。

日本吃音臨床研究会 会長 伊藤伸二 2022/05/07
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