伊藤伸二の吃音(どもり)相談室

「どもり」の語り部・伊藤伸二(日本吃音臨床研究会代表)が、吃音(どもり)について語ります。

吃音哲学

新・吃音ショートコースに参加しての感想

新・ 新・吃音ショートコースの最終のセッションは、ふりかえりでした。ひとりひとりが、この2日間で考えたこと、思ったこと、感じたこと、発見したことなどを発表しました。僕は、この時間が好きです。印象に残る場面はひとりひとり違います。同じことばを聞いても、その捉え方は異なります。その人の背景、その日の体調、いろいろなものが合わさって、感想になります。どれもが貴重で大切なことばになっていました。
 発表が終わってから、短い時間でしたが、感想を書いていただきました。書くことでまた違った新・吃音ショートコースが浮かび上がってきたようです。紹介します。

○久しぶりに吃音のことを深く考える機会でよかった。日本語のレッスンでは、以前、大阪吃音教室の日曜例会で1日かけてやった「竹内さんのレッスン」を思い出した。そのときも、言葉と体はつながっている?というようなことをいろいろ勉強したが、その後の日常生活であまり活かしきれてなかったと思う。やはり、勉強して実践してみたいことは、常に日頃から意識をしてやっていかないとダメだと感じた。今回、勉強した日本語のレッスンの中の、「一息で全部言う」「一音一拍」と、どもりそうになったときの対策として、「電話線を通して相手に届ける」「電話の向こうの空いてをイメージする」「相手に聞き返されたらチャンスと思い、ゆっくり話す」の話は、早速意識しながら実践していこうと思う。

○大阪吃音教室とは違い、全国、遠い所から参加される人がいる。この場で何かを確かめるかのように参加している人、自分の人生の何かと重ね、関連づけて話をする人、そんな姿に、私はインスパイアされる。いい刺激をもらって、また日常へと還っていこうと思うし、またこういう場に参加しようと思うのだ。

○在宅ワークになり、大阪吃音教室に参加できる機会がほとんどなくなったので、久しぶりに2日間、吃音についてゆっくり考えることができて有意義でした。幸せについて考えた中で、私は自己受容ができていることが幸せと感じました。今までどもりで悩むことばかりでしたが、大阪吃音教室に出会えて、自分自身を受け入れられるようになってよかったです。

○自分の人生の振り返りを発表させていただき、ありがとうございました。吃音を治すのでなく、吃音の子どもたちと共に生きようとする言語聴覚士が、ひとりでも増えるよう、みんなでがんばっていけるといいかなと思います。考え方を変えないといけないときは、勇気をもって、ふんばって、みんなで手を取り合って、変えなければいけないと思います。

○内容の濃いあっという間の2日間でした。要項にある「吃音哲学」というテーマがピンとこず、心理学的な難しい話をされるのだろうか、果たしてついていけるものだろうかと心配でしたが、杞憂に終わり、思い出に残る2日間となりました。日々、不登校のお母さん方と話し合ってきた、子どもの自己受容、自己肯定、その子を支えるお母さん方の自己受容、他者貢献とも相通ずるテーマでした。内容も、ぎりぎりの子どもたちを支援する人と伊藤さんの深い対談、情景の浮かぶことば文学賞の素晴らしい作品たち、ハピネスではない深い幸せのウェルビーイング、コロナ禍に入って以来の歌を歌ったり、台詞を言い回す体験、日々の困りごとへの対処法、他人は変わらないけれど、自分たちの物事へのとらえ方は変えるとができるという話、大阪吃音教室で受けたライフサイクル論など、こんなに時間が経つのが早く、惜しいと思ったことはありませんでした。

○今回の新・吃音ショートコースは、世界のこと、自分のこと、自分の身の周りで起こっていることを、ちゃんとことばで表現しよう、違うことばの持つ異なる意味、ニュアンスをちゃんと区別しようという内容のイベントでした。思い出せば、私が自分でものを考え始めた1970年代後半は、世界中で「ことばが世界を分節化する機能を疑おう」「ことばを使って考えるのをやめ、丸ごと世界を認識し直そう」という思想が提唱され、広まった時代でした。その後、時代が大きく移り変わり、ことばを大事にしない人があまりに増えて、社会の要路を独占する時代がきてしまい、今再び、一つひとつのことばを大切にするところから世界をやり直すしかないところに舞い戻っているのだと思います。

○2日目だけの参加でしたが、ことばの教室の実践報告や日本語のレッスンの体験、合理的配慮についての話など、たくさんの吃音の世界に触れることができ、楽しかったです。合理的配慮については、以前にも「ほどよいストレスは子どもの成長にとって大事」と聞いたことがありましたが、今、関わっている子どものことを考えながら聞くと、より腑に落ちました。ショートコースを皮切りに始まる吃音のイベント、これからどんな出会いがあるかとても楽しみにしています。

○今回が初めての参加でした。途中からしか参加できなかったため、一番惹かれたタイトル「幸せについて」のお話が聞けなかったことがとても心残りです。少年院の子どもたちの話を聞き、人はどのような形であれ、自分の嫌なことや好きなこと、その全てを通して成長していけるのだと思いました。ライフサイクル論はやり直しのきくものだということばを聞き、どんな紆余曲折を経ても良いんだと、安心する気持ちを感じたのと同時に、とても優しい学問だなあと思いました。

○自己決定権の尊重と幸せの話が2日間の中で一番印象的でした。祖父のケアのことや今、職場で関係している子どもたちのとのかかわりを思い出しながら話を聞いていました。何が目の前の人にとっての幸せなのかをこれからも考え続けながら、人とかかわっていきたいです。自由であることが幸せであるということを、子どもたちに伝えていきたいと思いました。

○印象に残ったのは、1日目の対談後の話し合いで、生徒は、話の内容よりも、その場や時間を覚えているとの意見が出たことでした。また、私も、吃音の相談を受けることがあり、後からもっとこう言えばよかった、ああ言えばよかったと反省することや、1回相談に来てその後来なくなると、対応が悪かったかなあと思っていたのですが、反省しなくていい、1回来てそれで落ち着いたんじゃないかというのを聞いてほっとしました。2日目のウェルビーイング、幸せについては、初めてじっくり考える機会でした。自己決定できる幸せを初めて考えました。どちらかと言えば、他者信頼、他者貢献の方を思っていましたが、フランクルの「最悪の場でも、心の自由は奪えない」を思い出し、自分で選べることの大切さを思いました。

○みんなのいろいろな話を聞いて考えることができた。幸せについては、吃音をもったまま生きることの意味を考えることになった。今後、例会のテーマとして活用できると思った。日常を離れ、じっくり自分をふりかえる時間はとても心地よく、いい時間を過ごすことができた。

○発表の広場での発表は、2回目でした。今回はとてもリラックスした気持ちで、浮かんだことはばを伝えていこうと、ポイントとなることだけ考えて話しました。子どもたちのことを伝えたいということだけが頭にありました。みなさんからもらったことばを整理して、子どもたちに伝えようと思います。幸せについて、みんなそれぞれの一番を聞くのがおもしろかったです。どれも大事だけど、今の私にとっての幸せを感じるものなのでしょう。ときどき、幸せチェックをしてみようと思います。ことば、日本語のレッスンも久しぶりに声を出したという感じで、気持ちがよかったです。体も声も、カチカチ、ガチガチなのが分かりました。気持ちよかったし、楽しかったです。

○対話の難しさについての対話は、去年の吃音親子サマーキャンプでの経験を改めてより深く考えるヒントをもらえたと思う。最近、吃音と自由ということを考えている。自由だということは、自己決定ができるということだと、つながった。幸せということを集中して考えることができ、良い時間だった。日本語のレッスンで大きい声を出そうとしたときに指摘された、体の力みは、普段自分では気がついていなかった。台詞を読む楽しさを感じたし、発表の広場で発表もでき、満足している。


日本吃音臨床研究会 会長 伊藤伸二 2023/06/28

【再掲】第6回 新・吃音ショートコースのご案内

第6回 新・吃音ショートコースのご案内

 僕たちが「吃音の夏」と呼ぶ季節がめぐってきました。そのスタートとなるのが、今月24・25日に開催する、新・吃音ショートコースです。
 僕たちは、吃音ショートコースという2泊3日のワークショップを20年間続けてきました。精神医学、臨床心理学、教育学、演劇など幅広い領域の第一人者を講師に迎えて、体験型・参加型のワークショップでした。そこでの体験や学びは、書籍として僕たちの財産になっています。
 その後、吃音ショートコースは、宿泊を各自の自由にして、講師を迎えず、参加者ひとりひとりが作り上げるワークショップとして、日帰りで参加できる新・吃音ショートコースに変わりました。
 今まで学んできたものを基に、これらを、日常生活に、これからの人生設計に、また、どもる子どもの支援に、どう活かすかを探っていこうと考えています。
 新・吃音ショートコースは、今、生活であまり困ることがなくても、こう考え、こう取り組めば、より楽しくより豊かに、より幸せに生きることができるとの視点で、生活、生き方、人生を見つめ直すことのできる場です。吃音を切り口に、生きることを考える「吃音哲学」が、大切なテーマになっています。
 大きな特徴は、最初からきちんとしたプログラムがあるわけではないということです。とりあえずのおおざっぱな流れはあるものの、参加者の希望や要望で、柔軟に変えていきます。
 今、ここで感じたことを率直に出し合い、対話を通して自分に気づき、他者に気づいていく、そんな時間を共有していただければと思います。
 事前に希望、要望、提案をしていただければ、それに沿ったプログラムを組み立てます。参加者のみなさんとともに、自分のこと、グループのこと、どもる子どもへの支援のあり方など、生活、人生を振り返り、今後の展望を考えましょう。ご参加をお待ちしています。

 大阪近郊にお住まいのみなさんは、毎週金曜日開催の大阪吃音教室がありますが、どうしても金曜日は仕事の都合で参加できないという方もおられるようです。大阪吃音教室よりも、ゆったりとした時間の中で、学び、考えることができます。
 どもる人だけでなく、ことばの教室担当者や言語聴覚士などの臨床家も参加します。立場の異なる人との出会いの中で、新しい発見もあるでしょう。
 大阪吃音教室に参加したいと思いながら、ちょっと遠くて諦めていた方も、ぜひ、この機会にご参加ください。
 お待ちしています。

                日本吃音臨床研究会 伊藤伸二

2023年度 第6回新・吃音ショートコース
           吃音哲学〜吃音の豊かな世界への招待〜

日時 2023年6月24日(土)13:00〜22:00
        6月25日(日) 9:00〜17:00

場所 寝屋川市立市民会館
    〒572-0848 寝屋川市秦町41-1 TEL 072-823-1221
       最寄り駅:京阪電鉄「寝屋川市駅」駅 東口下車後、徒歩15分

主催 日本吃音臨床研究会 
    〒572-0850  寝屋川市打上高塚町1-2-1526  TEL/FAX 072-820-8244

参加費 5,000円(宿泊費・食事代は各自ご負担下さい)

参加申し込み方法
〔樵亜´⊇蚕蝓´E渡暖峭罅´そ蠡亜´ゥ廛蹈哀薀爐砲弔い討隆望や要望 Φ媛擦亡悗垢觴遡筺,魑入し、FAXかはがき、メールでお申し込み下さい。
参加申込書を、日本吃音臨床研究会のホームページからダウンロードすることもできます。

※参加費は、当日、受付でお支払いください。

プログラム
セッション 出会いの広場・自己紹介…新しく出会う人が互いに知り合うと同時に、2日間で何をしたいか出し合い、2日間の計画をみんなで考える時間。

セッション 発表の広場…どもる人本人は自分の体験を、どもる子どもの親は子どもとのかかわりでの体験を、ことばの教室担当者やスピーチセラピストの方は実践を、研究者の方は研究を発表し、参加者全員で分かち合います。ことば文学賞の発表も行います。
 発表希望者は、申し込みのときにご連絡下さい。要項をお送りします。ことば文学賞の発表も行います。

セッション みんなで語ろう、ティーチイン…参加者全員で吃音ショートコースを振り返ります。

 その他のセッションは、参加者の要望によって、組み立てます。
たとえば、以下のようなことができそうです。
☆公開面接<対話>…今、困っていること、悩んでいること、みんなで考えたいことがあれば、伊藤伸二と対話をして、今の課題を明らかにして、展望を探ります。
 
☆論理療法、交流分析、アサーション、認知行動療法、健康生成論、ナラティヴ・アプローチ、ポジティブ心理学などのエッセンスを学ぶ…今まで学んできたものを生活に生かす具体的方法を探ります。初めての人もよく分かるように解説します。

☆日本語のレッスン…言語訓練とは違う、竹内敏晴さんから学んできた、日本語のレッスンを体験します。日本語の発音・発声の基本を学び、日常生活の中で使えるトレーニングです。歌を歌ったり、詩を読んだり、芝居のせりふを言ったり、からだを動かし、声を出す楽しさを味わいます。

※当日は、会場特別販売価格で、書籍の販売も行います。

問い合わせ・申し込み先
 日本吃音臨床研究会 〒572-0850  寝屋川市打上高塚町1-2-1526
   TEL/FAX 072-820-8244  mail jspshinji-ito@job.zaq.jp
日本吃音臨床研究会のホームページ http://www.kituonkenkyu.org/
伊藤伸二のブログ http://www.kituon.livedoor.blog

日本吃音臨床研究会 会長 伊藤伸二 2023/06/04

うれしい電話〜こんなことがあると、世の中、捨てたもんじゃないと思えます

 先日、留守電に「伊藤さん、20年以上も前にお世話になりました。また、電話します」との伝言が入っていました。よくある苗字なので、声だけでは思い出せません。誰だろうなと思っていました。
 今朝、その人から再度、電話がありました。すぐわかりました。自分の勤めている会社の名前だけが言いにくいと悩んでいた人でした。ほかのことばでどもることはほぼありません。ただ、会社名が言いにくいのです。でも、本人にとっては、重大な悩みになります。言いやすい名前の会社にかわればいいという簡単なことではありません。
 
 今、その人は59歳になったと言っていました。出会ったときは、30代半ば、働き盛りだったのです。
 「長いこと、お会いしていませんが、あのとき、伊藤さんに言われたことを大切にして、がんばってきました。お礼が言いたかったんです」
 その人は言いました。僕の方も、この人のことはよく覚えていました。

 僕は、電話や面接、ワークショップなどで、常にたくさんの人と出会い、その人の人生に向き合ってきました。そのときは、目の前の人に、真剣に精一杯かかわるのですが、膨大な数なので、ほとんどは覚えていません。しかし、特別に覚えている人はいます。それは、その人のことを、その後の講演や講義で話してきたからです。特別に印象に残っている人は、僕の頭の中のデータベースに保存されます。文章として記録していないのですが、このデータベースは案外正確です。
 一度保存されると、それを引き出すチャンスが訪れます。電話や相談会、ワークショップなどで質問を受けたとき、瞬間にそのデータベースから、目の前の人に届けたいと思う、ある人の経験が引き出されるのです。これは、自分でもびっくりするくらい、瞬間的に行われます。今日電話をくれた彼も、そのデータベースに入っている人でした。
 大好きな業界の憧れの会社に入社したものの、ある時からその会社の名前が言えなくなったのです。彼とは、電話だったか、ワークショップで直接出会ったのか、記憶にないのですが、対話を繰り返し、提案もしたと思います。残念ながらその提案もうまくいかず、彼は、せっかく入った会社を退職してしまいました。その後、精神的に苦しくなっているというところまで、僕は記憶していました。
 その後、僕は、会社や自分の名前が言えずに悩んでいる人から相談があったとき、彼の経験を話していました。名前が言えなくても、会社の名前が言えなくても、なんとかしのいでサバイバルして欲しいと話しています。
 そんなふうに、彼の話を時々しているので、僕の記憶に沈殿している人のひとりなのです。彼の名前は忘れても、言いにくかった会社名はしっかりと覚えていました。
 彼は実際には、その会社を辞めているのですから、僕のアドバイスは役立たなかった例として、僕のデータベースには入っていました。その後、彼は、どんな人生を送っているのだろうと、彼の話をした時は思い出していました。

 今回、お電話をいただいて、人生のある時期、ほんの短い出会いだったけれど、お互いに心に残る出会いだったとわかりました。会社を辞める辞めないの時には、役に立てなかったと思っていたのが、長い人生のスパンの中では、僕の吃音哲学が役に立ったと話してくれました。

 僕は、たくさんのどもる人、どもる子ども、どもる子どもの保護者、担当者などに出会っています。おそらく、その数は、世界中で一番多いのではないかと思います。そして、たくさんのことを話してきました。大事にしたいことは共通していますが、その人に合ったことばで、その人に合った言い回しで、その人に届くようにと願いながら話していますが、こうして時が経って、連絡いただくと、本当にうれしくなります。今は東京にお住まいとのこと、東京ワークショップなどで再会できたらなと、楽しみにしています。

日本吃音臨床研究会 会長 伊藤伸二 2023/05/17

第6回 新・吃音ショートコースのご案内

 これまで僕たちは、精神医学、臨床心理学、教育学、演劇など幅広い領域の第一人者を講師に迎え、「吃音ショートコース」という2泊3日のワークショップで学び、体験してきました。その吃音ショートコースが装いをあらたにし、新・吃音ショートコースとして開催するようになって、6年になります。宿泊を各自の自由にして、講師を迎えず、参加者ひとりひとりが作り上げるワークショップとして、日帰りで参加できる形に変えました。
 今まで学んできたものを基に、今後は、これらを、日常生活に、これからの人生設計に、また、どもる子どもの支援にどう活かすかを探っていこうと考えています。
 新・吃音ショートコースは、今、生活であまり困ることがなくても、こう考え、こう取り組めば、より楽しくより豊かに生きることができるとの視点で、生活、生き方、人生を見つめ直すことのできる場です。吃音を切り口に、生きることを考える「吃音哲学」が、大切なテーマになっています。
 大きな特徴は、最初からきちんとしたプログラムがあるわけではないということです。とりあえずのおおざっぱな流れはあるものの、参加者の希望や要望で、柔軟に変えていきます。
 今、ここで感じたことを率直に出し合い、対話を通して自分に気づき、他者に気づいていく、そんな時間を共有していただければと思います。
 事前に希望、要望、提案をしていただければ、それに沿ったプログラムを組み立てます。参加者のみなさんとともに、自分のこと、グループのこと、どもる子どもへの支援のあり方など、生活、人生を振り返り、今後の展望を考えましょう。ご参加をお待ちしています。

日本吃音臨床研究会 伊藤伸二

2023年度 第6回新・吃音ショートコース
        吃音哲学〜吃音の豊かな世界への招待〜


日時 2023年6月24日(土)13:00〜22:00
        6月25日(日) 9:00〜17:00

場所 寝屋川市立市民会館
    〒572-0848 寝屋川市秦町41-1 TEL 072-823-1221
       最寄り駅:京阪電鉄「寝屋川市駅」駅 東口下車後、徒歩15分

主催 日本吃音臨床研究会 
    〒572-0850  寝屋川市打上高塚町1-2-1526  TEL/FAX 072-820-8244

参加費 5,000円(宿泊費・食事代は各自ご負担下さい)

参加申し込み方法
〔樵亜´⊇蚕蝓´E渡暖峭罅´そ蠡亜´ゥ廛蹈哀薀爐砲弔い討隆望や要望 Φ媛擦亡悗垢觴遡筺,魑入し、FAXかはがき、メールでお申し込み下さい。
参加申込書を、日本吃音臨床研究会のホームページからダウンロードすることもできます。

※参加費は、当日、受付でお支払いください。

プログラム
セッション 出会いの広場・自己紹介…新しく出会う人が互いに知り合うと同時に、2日間で何をしたいか出し合い、2日間の計画をみんなで考える時間。

セッション 発表の広場…どもる人本人は自分の体験を、どもる子どもの親は子どもとのかかわりでの体験を、ことばの教室担当者やスピーチセラピストの方は実践を、研究者の方は研究を発表し、参加者全員で分かち合います。ことば文学賞の発表も行います。
 発表希望者は、申し込みのときにご連絡下さい。要項をお送りします。ことば文学賞の発表も行います。

セッション みんなで語ろう、ティーチイン…参加者全員で吃音ショートコースを振り返ります。

 その他のセッションは、参加者の要望によって、組み立てます。
たとえば、以下のようなことができそうです。
☆公開面接<対話>…今、困っていること、悩んでいること、みんなで考えたいことがあれば、伊藤伸二と対話をして、今の課題を明らかにして、展望を探ります。
 
☆論理療法、交流分析、アサーション、認知行動療法、健康生成論、ナラティヴ・アプローチ、ポジティブ心理学などのエッセンスを学ぶ…今まで学んできたものを生活に生かす具体的方法を探ります。初めての人もよく分かるように解説します。

☆日本語のレッスン…言語訓練とは違う、竹内敏晴さんから学んできた、日本語のレッスンを体験します。日本語の発音・発声の基本を学び、日常生活の中で使えるトレーニングです。歌を歌ったり、詩を読んだり、芝居のせりふを言ったり、からだを動かし、声を出す楽しさを味わいます。

※当日は、会場特別販売価格で、書籍の販売も行います。

問い合わせ・申し込み先
 日本吃音臨床研究会 〒572-0850  寝屋川市打上高塚町1-2-1526
   TEL/FAX 072-820-8244  mail jspshinji-ito@job.zaq.jp
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伊藤伸二のブログ http://www.kituon.livedoor.blog


 WHOによるコロナの緊急事態宣言も解除となり、ようやく日常がもどってきました。ひきつづき、気をつけながら、対面での活動を大切にしていきましょう。2023年度のイベントのスタートを、新・吃音ショートコースでぜひ、ご一緒してください。ご参加、お待ちしています。

日本吃音臨床研究会 会長 伊藤伸二 2023/05/08

79歳の誕生日を迎えました

 4月28日、今日は僕の誕生日でした。79歳になりました。
 自分でも、びっくりするくらいの年齢を重ねました。
小学校2年生までは、どもっていましたが、明るく元気で活発でした。小学2年の秋に、学芸会でセリフのある役を外されて、吃音に強い劣等感をもち、勉強も遊びもスポーツもしなくなり、友だちもいなかった僕は、社会人として生きる姿が想像もできませんでした。
 どもりを治さないと自分の人生はないと思い、21歳のとき、東京正生学院で、30日間、合宿生活を送りました。しかし、どもりは治らず、僕は、どもる覚悟を決め、吃音とともに豊かに生きる選択をしました。その後、どもる人のセルフヘルプグループを作り、世界大会を開き、吃音親子サマーキャンプを続けてきました。
 根拠なく、63歳ぐらいで「野垂れ死にする」イメージをもっていた僕ですが、思いがけず幸せに長生きしています。この年齢になって、吃音親子サマーキャンプや吃音講習会を一緒に取り組んでくれる、大勢の仲間がいること、鹿児島県や千葉県などで、ことばの教室の研修会の講師として呼んでいただけること、すべて吃音のおかげだと、吃音に感謝しているのです。おまけの、付録の余生が、ご褒美のようにも感じられます。

伸二4.28ブログ用写真 1 吃音に関する研修会や講演会で、僕はよく自分の人生を語ることから始めます。僕の体験を通して、吃音の問題は何かということを話しています。
 あれほど悩み苦しんだ吃音が、今は、僕にとってなくてはならない大切な人生のテーマになっています。吃音に定年はありません。命の続く限り、吃音とともに生き、僕の人生を通しての吃音哲学を磨き、伝えていけたらと思います。僕の目の前の人と対話をしていくことが、今、僕にできる最大のことだと感じています。一時期、治ってしまうのではないかと恐れるくらいどもらなくなったのですが、幸いにも、今また、以前よりかなりどもるようになりました。吃音を生き切ることができそうです。
 どれだけの時間が残されているのかわかりませんが、これからの日々、吃音哲学に役立つことを学び続けるとともに、子どもの頃からの放浪癖のままに、行きたい所に行き、したいことをし、食べたいものを食べ、会いたい人に会い、悔いのないように生きていきます。
 幸い、体調も万全です。新・吃音ショートコース、吃音講習会、吃音親子サマーキャンプと、今年度もイベントが続きます。そして、このブログも続けていきます。どうぞ、お付き合いください。

日本吃音臨床研究会 会長 伊藤伸二 2023/04/28

第5回 新・吃音ショートコース、終わりました

 10月8・9日、吃音哲学〜吃音の豊かな世界への招待〜をテーマとした第5回新・吃音ショートコースを開催しました。
 親、教師、言語聴覚士のための吃音講習会、吃音親子サマーキャンプに続く、僕たちが大切にしている秋のイベントです。これも、コロナのために中止が続き、3年ぶりの開催でした。

 今年は、全て、対面で開催することができました。セルフヘルプグループ型の僕にとって、直に出会い、参加者の顔を見ながら、ことばや表情の温かさや豊かさを感じながらのミーティングは、何にも代えがたい大切な時間だったことを改めて感じました。
 参加者は、大阪吃音教室のメンバーが多かったのですが、遠く千葉や東京、山口からも参加してくださいました。16名の参加でした。
 申し込んではキャンセル、申し込んではキャンセルを繰り返した会場の寝屋川市立市民会館は、僕の地元です。初めてこのような集まりの会場として使用しました。広めの会場を予約していたので、ゆったりと使うことができました。

吃音SC    2 8日(土)午後、参加者の自己紹介から始まりました。名前、どこから来たのか、このショートコースで経験したいこと、ちょっとした自己開示など、さらーっと回るかと思ったら、そうはならず、何度も立ち止まり、立ち止まったところから、広がり、深まり、いろんな話が飛び出しました。最初から、豊かな吃音の世界にみんなで入っていったような感覚でした。

吃音SC 1 ホワイトボードの左に、参加者の吃音ショートコースで何がしたいかのリクエストを書き挙げました。2日間で、この全てを、なんとか行うことができました。僕はこのようなリクエストが大好きです。随分昔ですが、藤山寛美が会場に来た人のリクエストで新喜劇の舞台をしていました。これは、劇団員全員がいくつもの演題をいつでもできるようにしておかなければならず、大変なことです。僕の場合は一人で話すのですから、楽です。講演会は、いつもそのような形にしたいくらいです。さて、みんなからのリクエストは、次のようなことでした。

・竹内レッスン…からだほぐしで脱力し、身体の緊張をほどいて対話に入ったら面白そう。可能なら声出しのレッスンもしてみたい。
・今、会社勤めで、教育の現場に関わっているわけではないが、住んでいる地域で、どもる子どもたちと交流を持ちたいと考えている。何かよいアイデアがあれば。
・もし、「何が何でも吃音を治したい。どもっている自分はだめだ」と、自分の吃音を受け入れず、吃音を治すことに必死な人に出会ったら、どう声をかけるか。
・20年間くらいどもりを否定してきたので、日常生活でどもらずにしゃべる自分なりの調整方法を持っている。最近は自分の吃音を受け入れつつあるので、時々連発でどもるが、まだまだ「どもれない体」になっていると思う。「どもれる体」になりたい気もあるが、どちらが自分にとって生きやすいのか分からない。「どもれる体」に変化した人の話を聞いてみたい。
・他の人が考えていることを共有してもらって、学びたい。
・「コミュニケーションとどもり」「対話とどもり」をテーマに話したい。そう思った背景は、どもる人の話を思い出しているとき、その人はどもっていない。どもり方に注意を向けると思い出すことができるので、忘れているわけではない。話の内容が重要でどもり方は重要ではないということだろう。一方、どもることに馴染みのない人は、内容よりどもり方に驚き、どもることばに注意が向いてしまうのだろう。また、記憶に残る魅力的などもり方をする人もいる。
・吃音で良かったことを考える
・来年度の「ことば文学賞」のテーマを考える
・文章の書き方講座
・吃音とは直接関係ないかもしれないが、コロナ禍の生活の中で考えたことや悩んだことなどについて、共有できたらと思う。
・どもる人が職場や地域などの社会で、力強く前向きに生きている様子、またサバイバルしている体験を聞きたい。

 なんともバラエティに富んだ内容が並びました。関係ないようで、どこかでつながっていて、おもしろい時間になりました。まじめに考えたり、大笑いしたり、いつもの僕たちのスタイルで濃い時間を過ごしました。竹内敏晴さんに教えていただいたからだ揺らし(ぶら下がり)や、歌を歌うこともできました。
 毎週金曜日の大阪吃音教室の開催時間は、2時間くらいと短いです。時間を気にせず、ゆったりと過ごせるこの新・吃音ショートコース、来年も開催しますので、今回、参加できなかった人、どうぞ、来年、ご一緒しましょう。

日本吃音臨床研究会 会長 伊藤伸二 2022/10/10

【ご案内】新・吃音ショートコース〜吃音を切り口にして、生きることを考えるワークショップ

【ご案内】新・吃音ショートコース

 10月8・9日、新・吃音ショートコースを、3年ぶりに開催します。
 吃音を切り口にして、生きることを考えるワークショップです。
 参加者の、話したいこと、してみたいことなど、要望・リクエストに合わせてプログラムを考える、柔軟な企画になっています。ゆっくりと、じっくりと、自分のこと、吃音のこと、生きること、これまでのこと、これからのこと、どもる子どもとの関わりについて、考えてみませんか。「吃音哲学」にどっぷりと浸かりましょう。
 案内文を掲載します。

2022年度 新・吃音ショートコース
  吃音哲学 吃音の豊かな世界へのご招待


 新型コロナウイルスは、医療、教育、福祉、経済、文化、スポーツなど、様々な分野に大きな影響を与えました。私たちも、この2年間、すべての活動がストップしましたが、今年は、3年ぶりに、吃音講習会も、吃音親子サマーキャンプも開催しました。改めて、直接に出会って、相手の表情を見ながら、やりとりをすることの大切さを感じました。
 この間、私たちは、新型コロナウイルスとのつき合い方を学んできました。特徴を把握することができるようになってきたのです。吃音は、新型コロナウイルスのように未知なものではありません。長年の研究・臨床が進んで、対処法は明らかです。これまで学んできた、論理療法、アサーション・トレーニング、交流分析、認知行動療法、ゲシュタルト療法、当事者研究、内観、建設的な生き方、トランスパーソナル、からだとことばのレッスン、笑いとユーモア、サイコドラマなどをもとに、日常生活に、これからの人生設計に、また、どもる子どもの支援にどう活かすかを探っていくことが、今できることであり、しなければならないことなのです。
 新・吃音ショートコースは、現在、どもることで困っていることだけでなく、こう考え、こう取り組めば、より楽しくより豊かに生きることができるという視点から、生活や人生を見つめ直す場にできればと考えています。吃音を切り口にして、生きることを考えていきます。それが「吃音哲学」なのです。
 最初からきちんとしたプログラムができているわけではありません。とりあえずのおおざっぱな流れはあるものの、参加者の希望や要望で、柔軟に企画します。
 今、ここで感じたことを率直に出し合い、対話を通して自分に気づき、他者に気づいていく、そんな時間を共有していただければと思います。
 事前に希望、要望、提案をしていただければ、それに沿ったプログラムを組み立てます。直(じか)の出会いの中で、自分のこと、グループのこと、どもる子どもへの支援のあり方など、生活、人生を振り返り、今後の展望を考えましょう。

日時 2022年10月8日(土)13:00〜22:00
        10月9日(日) 9:00〜17:00
場所 寝屋川市立市民会館
    〒572-0848 寝屋川市秦町41-1 TEL 072-823-1221
       最寄り駅:京阪電鉄「寝屋川市駅」駅 東口下車後、徒歩15分
主催 日本吃音臨床研究会 
    〒572-0850  寝屋川市打上高塚町1-2-1526  TEL/FAX 072-820-8244
参加費 5,000円(宿泊費・食事代は各自ご負担下さい)
     宿泊の場合のホテルは、各自でご予約下さい。寝屋川市駅近くにもありますが、大阪市内、枚方市内でも便利です。
参加申し込み方法 〔樵亜´⊇蚕蝓´E渡暖峭罅´そ蠡亜´ゥ廛蹈哀薀爐砲弔い討隆望や要望 Φ媛擦亡悗垢觴遡筺,魑入し、FAXかはがきでお申し込み下さい。参加申込書を、日本吃音臨床研究会のホームページからダウンロードすることもできます。

※参加費は、当日、受付でお支払いください。

プログラム・内容

8日(土)13:30―15:00 セッション ―于颪い旅場・自己紹介
…新しく出会う人が互いに知り合うと同時に、2日間で何をしたいか出し合い、2日間の計画をみんなで考える時間。

8日(土)19:00―22:00 セッション 発表の広場 
…どもる人本人は自分の体験を、どもる子どもの親は子どもとのかかわりでの体験を、ことばの教室担当者やスピーチセラピストの方は実践を、研究者の方は研究を発表し、参加者全員で分かち合います。ことば文学賞の発表も行います。
 発表希望者は、申し込みのときにご連絡下さい。要項をお送りします。
 ことば文学賞の発表も行います。

9日(日)15:00―17:00 セッションΑ,澆鵑覆埜譴蹐Α▲謄ーチイン
…参加者全員で吃音ショートコースを振り返ります。

そのほかのセッション↓きァ〇臆端圓陵徊召砲茲辰董∩箸瀘てます。

☆公開面接<対話>…今、困っていること、悩んでいること、みんなで考えたいことがあれば、伊藤伸二と対話をして、今の課題を明らかにして、展望を探ります。
 
☆論理療法、交流分析、アサーション、認知行動療法、ポジティブ心理学などのエッセンスを学ぶ…今まで学んできたものを生活に生かす具体的方法を探ります。初めての人もよく分かるように解説します。

☆日本語のレッスン…言語訓練とは違う、日本語のレッスンを体験します。日本語の発音・発声の基本を学び、日常生活の中で使えるトレーニングです。歌を歌ったり、詩を読んだり、芝居のせりふを言ったり、からだを動かし、声を出す楽しさを味わいます。

※当日は、会場特別販売価格で、書籍の販売も行います。

問い合わせ・申し込み先
 日本吃音臨床研究会 〒572-0850  寝屋川市打上高塚町1-2-1526
   TEL/FAX 072-820-8244  
日本吃音臨床研究会のホームページ http://www.kituonkenkyu.org/
伊藤伸二のブログ http://www.kituon.livedoor.blog

日本吃音臨床研究会 会長 伊藤伸二 2022/09/19
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