

タイトルは、『子どもの「生きるかたち」を支えるために』です。牧野さんは、僕たちのこの会の顧問として、第一回講習会から、ずっと、この場にいてくださいます。牧野さんの大好きなことば「そばにいてくれるだけでいい」のことばどおりの存在です。今回、牧野さんファンの参加者も多く、牧野さんの話すことにうなずきながら、聞いていた姿が印象的でした。参加者のそれぞれに響くことば、フレーズがあったようです。子どものありのままを受け止め、暮らしの中での子どもの思いを知ることが大事ではないかと、牧野さんらしいソフトな語り口で伝えてくださいました。大人が勝手に考えてしまわないよう、常に子どもが中心にいることの大切さを強調していました。





毎週、ことばの教室にやってくるどもる子どもとどう過ごそうかと悩んでいる、吃音のことを話してみようと思うが傷つけないだろうか、「困ったことはない?」と聞いても「別に」と答える子どもとどう対話をしていったらいいのだろうか、どもりカルタを買ったはいいけれど、どう使ったらいいのか分からない、そんな思いを持っておられた参加者にとって、具体的な実践がどんどん紹介されていく時間は、私にもできそうと思ってもらえた時間だったのではないかと思います。昨年、この時間が短すぎたので、今年はたくさん時間をとりました。それでも、もっと長くてもよかったようでした。僕たちにとっても、あっという間に時間が過ぎてしまいました。

日本吃音臨床研究会 会長 伊藤伸二 2023/08/14