全国に広がった、親・教師・言語聴覚士のための吃音講習会

7月29・30日は、場所を変えて、第6回吃音講習会でした。
事前申し込みは91名でしたが、当日参加もあり、94名の方が参加して下さいました。
今回は、沖縄、鹿児島、長崎、徳島、高知、山口、島根、鳥取、岡山、兵庫、大阪、和歌山、奈良、三重、滋賀、岐阜、長野、愛知、静岡、神奈川、東京、埼玉、千葉、茨城、栃木、山形、宮城など、全国各地からと言ってもいいくらいに、いろんな所から参加して下さいました。

テーマは、「子どものレジリエンスを育てる−子どもと育む哲学的対話」というタイトルで、講師は、第4回に引き続いて、石隈利紀・元筑波大学副学長が来て下さいました。


てんこ盛りのハードなプログラムでしたが、参加者の皆さん、よくついてきて下さったと思います。


懇親会会場は、研修会会場の真下、ガラス張りのすてきな部屋でした。45名ほどが参加して、会場はいっぱいになり、立食の人もいました。県ごとに前に立ち、1日目の感想を話していただきました。

2日目の最後のプログラム、「みんなで語ろう、ティーチイン」では、短い時間に、ひとりひとりが参加してのふりかえりを語りました。ありきたりのことばではない感想に、スタッフのひとりとして、本当にうれしく思いました。皆さんが、温かく迎えていただいた、笑いがある空間で学べたとおっしゃって下さっていたのが印象的でした。

終わった翌日の月曜日は、残った吃音プロジェクトのメンバーで、今回を振り返り、そして、今後の話をしました。一種興奮状態の中にいるためか、次々とアイデアが浮かびます。「自分で自分の首をしめるのかい」と言いながら、それを楽しんでいるみんなでした。したいことを、いい仲間と、取り組める幸せを思いました。
8月3日には、山形県で県の言語障害研究大会が開催され、僕はそこで、講演をします。
翌日は山形市のことばの教室で、どもる子どもの保護者やことばの教室の教師との出会いがあります。これは、第4回吃音講習会に参加して下さった山形のことばの教室の木村和子さんの尽力により、実現しました。今から山形に向かいます。
山形県のことばの教室の教員のほぼ全員が参加してくださる県大会は、時間をたっぷりとっていただきました。午前中2時間の講演、午後3時間のワークショップ。時間がたっぷりとありますので、しっかりと対話をしていきたいと考えています。
翌日の会場は小学校で、午前中はどもる子どもと保護者との「親子研修会」と懇談会。午後は通常学級の教職員の研修会です。僕は講演でもできるだけ時間をとって欲しいとお願いします。今回の山形は、県大会の講演・ワークショップに加えて、子どもや保護者との出会い、教員研修と、たっぷりと計画を立てて下さいました。話したいこと、伝えたいことがたくさんある僕としては、本当にありがたいことなのです。
一週間の間に、400名近いどもる子どもの保護者、ことばの教室の担当者、言語聴覚士の方と出会うことになります。「吃音の夏」の前半にふさわしい、出会いとなりました。
親・教師・言語聴覚士のための吃音講習会の詳しい報告は、今後のブログでしていくと同時に、講習会のホームページと日本吃音臨床研究会のホームページでも紹介していきたいと思っています。
緊急入院のために、多くのことができずにいましたが、体調は完全に復活しましたので、出会いの中でもらったエネルギーをもとに、活動と共に、ブログでの発信もしていきたいと思います。
暑い夏、熱い夏、吃音の夏。後半は、吃音親子サマーキャンプです。今、準備の真っ最中です。
日本吃音臨床研究会 伊藤伸二 2017/8/2