「吃音の夏」、スタートは鹿児島から
今、鹿児島に来ています。今日は、どもる子どもたち、その保護者、ことばの教室の担当者たちとの吃音交流会でした。保護者向けに話をした後、子どもたちから質問を受ける形で話をしました。その様子については、後日にするとして、まず、6月15日、初めて空路で鹿児島入りしました。
鹿児島には、これまでにも何度か来ています。2013年には、全国公立学校難聴・言語障害教育研究協議会全国大会鹿児島大会があり、記念講演をしましたし、2017年には、今回と同じ鹿児島県の難聴・言語障害研究県大会がありました。上野公園で演説の練習をした西郷隆盛像が街のあちこちにあり、どことなく懐かしい感じのする鹿児島の街です。

6月16日、南九州市立知覧小学校で、第47回鹿児島県難聴・言語障害教育研究会南九州大会が開かれました。コロナの影響を受け、対面での研修会は久しぶりのようでした。知覧小学校のある知覧は、武家屋敷があり、南九州の小京都と言われる落ち着いた街でした。僕にとっては、知覧は、以前行ったことのある知覧特攻隊平和会館のある街です。
武家屋敷の近くにある知覧小学校の体育館が会場でした。参加者は、約60名で、研修会が始まりました。講演は、午前に90分、午後に70分と2回予定されています。通常は講演となると90分です。とてもその時間では話しきれないので、県大会としての行事もある中で、講演時間をできるだけ長くとってもらえないかとお願いし、70分の追加の時間をとっていただきました。普通は考えられないことだろうと思います。
講演のタイトルは、「どもる子どもが幸せに生きるために〜ことばの教室でできること〜」です。今年は、〈幸せ〉がキーワードです。
導入は、知覧ということで、僕の大好きな高倉健さんの映画「ホタル」からスタートしました。鹿児島に来る前に、僕は録画してあった「ホタル」をもう一度見てきました。平和に、幸せに生きることを考えたいというところから、話を始めました。僕の経験、世界の流れ、真の吃音問題など、用意したパワーポイントは、最初のスライドから動かず、話が進んでいきました。健康生成論についてのみ絞ってお話する予定でしたが、健康生成論について話す前提として、僕自身の体験と吃音の取り組みの世界の歴史はある程度話しておかないといけないことでした。あっという間に、90分が過ぎました。昼休憩をはさんで午後の部の70分、話せなかったことは、たくさん用意した資料で補っていただくとして、これまで実践してこられたことの意味づけ、新しいキーワードを持っていただきたいと念押しして、講演は終わりました。健康生成論の首尾一貫感覚の要素、把握可能感、処理可能感、有意味感を育てることが、今後の教育に必要だという僕の主張が、なんとか伝わったという実感をもつことができました。
この鹿児島での研修が、2023年度の「吃音の夏」のスタートでした。いいスタートが切れました。
今日の「吃音交流会」は、僕の仲間の溝上さんが勤める原良小学校でありました。どもる子どもたち、保護者の方と過ごしたいい時間については、また後日、紹介します。
日本吃音臨床研究会 会長 伊藤伸二 2023/06/17
今、鹿児島に来ています。今日は、どもる子どもたち、その保護者、ことばの教室の担当者たちとの吃音交流会でした。保護者向けに話をした後、子どもたちから質問を受ける形で話をしました。その様子については、後日にするとして、まず、6月15日、初めて空路で鹿児島入りしました。
鹿児島には、これまでにも何度か来ています。2013年には、全国公立学校難聴・言語障害教育研究協議会全国大会鹿児島大会があり、記念講演をしましたし、2017年には、今回と同じ鹿児島県の難聴・言語障害研究県大会がありました。上野公園で演説の練習をした西郷隆盛像が街のあちこちにあり、どことなく懐かしい感じのする鹿児島の街です。


武家屋敷の近くにある知覧小学校の体育館が会場でした。参加者は、約60名で、研修会が始まりました。講演は、午前に90分、午後に70分と2回予定されています。通常は講演となると90分です。とてもその時間では話しきれないので、県大会としての行事もある中で、講演時間をできるだけ長くとってもらえないかとお願いし、70分の追加の時間をとっていただきました。普通は考えられないことだろうと思います。



今日の「吃音交流会」は、僕の仲間の溝上さんが勤める原良小学校でありました。どもる子どもたち、保護者の方と過ごしたいい時間については、また後日、紹介します。
日本吃音臨床研究会 会長 伊藤伸二 2023/06/17