2021年も残り今日一日となりました。コロナのために、今年もまた、吃音親子サマーキャンプ、臨床家のための吃音講習会、全国各地で僕を講師として招いて下さる研修会など、イベントがほぼ中止になりました。独立行政法人国立特別支援教育総合研究所での講義や、千葉県の研修会、島根・沖縄のキャンプは、Zoomでつなぎ、オンラインで会場の人と話すことかできました。好きではなかったし、そもそもできなかったZoomですが、そうも言っておられず挑戦しました。それなりにできるものがあると実感しました。日本小児科医会の「子どもの心研修会」は、友人がスタジオのような設備を用意し、録画してくれたものをDVDにして、動画配信の形で行いました。動画配信のような形でも、大勢の小児科の先生が見て下さったと聞き、どのような形であれ、発信できることの喜びも感じました。
 イベントがない中、車で、自然の中を走り、旅を続けました。人との出会いは少なかったけれど、四季折々の自然の美しさを、例年以上に堪能しました。
 
 吃音について、ネガティヴな情報も多い中で、なんとか僕の考えてきたことを伝えたいと、ブログ、Twitter、Facebookなどの発信は続けてきました。そのために、過去のニュースレターや論文などを読み返しました。そんな中で、昔、書いた原稿に出会い、懐かしさを覚えたり、改めてブレることのないことの確認ができたりもしました。

 情報や考えを発信できるのは、読んで下さる人がいることを確信できるからです。時折の「いいね」やレスポンスに励まされました。お読みいただき、ありがとうございました。 僕は、セルフヘルプグループで56年活動続けてきた人間なので、やはり、人と人との出会いが僕の本来の姿です。来年は、人との「直」の出会いを望んでいます。
 この一年、昔書いた文章が中心でしたが、お読み下さり、ありがとうございました。とは言うものの、今書いても同じことを書いていると思いますので、古くさいものではないと、僕は考えています。来る年もできるだけ発信していきたいと思いますので、よろしくお願いします。また、おもしろい記事がありましたら、周りの人にシェアしていただけるとうれしいです。ありがとうございました。
 良いお年をお迎え下さい。

日本吃音臨床研究会 会長 伊藤伸二 2021/12/31