吃音親子サマーキャンプ 親の表現「のはらうた」と、子どもの劇「コニマーラのロバ」
3日目、いよいよ最終日です。子どもたちは、朝から元気、広場で遊んでいます。ラジオ体操をして、いよいよ最終日のプログラムがスタートします。
午前10時からの上演に向け、子どもたちは、リハーサルをします。そして、この短い時間に、親たちも、話し合いのグループごとに集まって、表現活動の練習です。工藤直子の「のはらうた」からとった詩を4編、グループごとに振り付けを考え、動きをつけ、工夫してひとつの作品に仕上げます。リピーターの親たちが大活躍。初参加の人も、恥ずかしそうにしていたのに、いつの間にか、楽しそうに動いています。この光景も僕は大好きです。2日間にわたり、話し合いをしてきた仲間だからの信頼の上に立った表現活動だろうと思います。今年も、すばらしいパフォーマンスを披露してくれました。
開場が9時55分、開演は10時。たった5分の間に、100名を超える参加者がそろいます。子どもたちの劇の前座を務める親たちは、少し緊張の面持ちで、スタンバイしています。僕のこんなことばから、開演しました。
「ここ荒神山での吃音親子サマーキャンプは、今年で30回目。
夏の終わり、いつも変わらぬ姿で、私たちを迎えてくれた荒神山。丘の上の大きな木は、荒神山のシンボル。そして、その周りにはたくさんの小さな虫たちが、元気に動き回っています。ひとりひとりは小さくても、大勢集まることで大きな力になることを、荒神山の虫たちから教えてもらいました。仲間の力は大きい。仲間がいるから乗り越えられる。まず、だんご虫から、みんなを大歓迎するダンスの披露です」。

最初のグループが、だんごむしになって、だんごダンスを披露しました。
2番目のグループは、せみすすむです。
3番目のぐるーぷは、かぶとむしてつおです。
4番目は、かまきりりゅうじです。
そして、今年は、最後にもうひとつ、親全員で子どもたちを囲むように円くなりました。
この声で、子どもたちを包み込みました。温かく、力強い親たちの声が響きました。
だいちのねがい だいちさくのすけ
う〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜んと てを ひろげ
し〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っかり みんなを だきしめる
それが われら だいちの やくめ
それが われら だいちの ねがい
う〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜んと てを ひろげ
し〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っかり みんなを だきしめる
それが われら 親の やくめ
それが われら 親の ねがい



そして、いよいよ子どもたちの劇です。
今年の劇は、「コニマーラのロバ」(原作 エリナー・ファージョン)。それぞれに練習してきたことをせいいっぱい表現しました。せりふが多くても少なくても、舞台でセリフを言っているときは、その子が主役です。どもってなかなか声が出なくても、待ちます。自然に待つので、負担に思うことなく、その場にいることができます。みんな、いきいきと劇を作り上げていました。前座も含めて、すばらしい荒神山劇場でした。
日本吃音臨床研究会 会長 伊藤伸二 2019/9/10
3日目、いよいよ最終日です。子どもたちは、朝から元気、広場で遊んでいます。ラジオ体操をして、いよいよ最終日のプログラムがスタートします。
午前10時からの上演に向け、子どもたちは、リハーサルをします。そして、この短い時間に、親たちも、話し合いのグループごとに集まって、表現活動の練習です。工藤直子の「のはらうた」からとった詩を4編、グループごとに振り付けを考え、動きをつけ、工夫してひとつの作品に仕上げます。リピーターの親たちが大活躍。初参加の人も、恥ずかしそうにしていたのに、いつの間にか、楽しそうに動いています。この光景も僕は大好きです。2日間にわたり、話し合いをしてきた仲間だからの信頼の上に立った表現活動だろうと思います。今年も、すばらしいパフォーマンスを披露してくれました。

「ここ荒神山での吃音親子サマーキャンプは、今年で30回目。
夏の終わり、いつも変わらぬ姿で、私たちを迎えてくれた荒神山。丘の上の大きな木は、荒神山のシンボル。そして、その周りにはたくさんの小さな虫たちが、元気に動き回っています。ひとりひとりは小さくても、大勢集まることで大きな力になることを、荒神山の虫たちから教えてもらいました。仲間の力は大きい。仲間がいるから乗り越えられる。まず、だんご虫から、みんなを大歓迎するダンスの披露です」。


2番目のグループは、せみすすむです。
3番目のぐるーぷは、かぶとむしてつおです。
4番目は、かまきりりゅうじです。
そして、今年は、最後にもうひとつ、親全員で子どもたちを囲むように円くなりました。
この声で、子どもたちを包み込みました。温かく、力強い親たちの声が響きました。
だいちのねがい だいちさくのすけ
う〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜んと てを ひろげ
し〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っかり みんなを だきしめる
それが われら だいちの やくめ
それが われら だいちの ねがい
う〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜んと てを ひろげ
し〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っかり みんなを だきしめる
それが われら 親の やくめ
それが われら 親の ねがい




今年の劇は、「コニマーラのロバ」(原作 エリナー・ファージョン)。それぞれに練習してきたことをせいいっぱい表現しました。せりふが多くても少なくても、舞台でセリフを言っているときは、その子が主役です。どもってなかなか声が出なくても、待ちます。自然に待つので、負担に思うことなく、その場にいることができます。みんな、いきいきと劇を作り上げていました。前座も含めて、すばらしい荒神山劇場でした。
日本吃音臨床研究会 会長 伊藤伸二 2019/9/10