おきなわキャンプ、終わりました

 沖縄の子どもたちにも、滋賀の吃音親子サマーキャンプのような出会いをしてもらいたい、沖縄リハビリテーションセンター福祉学院の教員で言語聴覚士の平良和さんの強い思いで始まった沖縄でのどもる子どもたちのキャンプ。今回は、その第3回目でした。2回目から約1年半が過ぎましたが、11月23・24日に行われたキャンプの様子をお知らせします。

 このキャンプには、大阪スタタリングプロジェクトから、僕を含めて7人参加しました。そして、吃音を生きる子どもに同行する教師・言語聴覚士の会のメンバーも2人、鹿児島と千葉から参加しました。これら県外からの参加者9名を含めて、100人参加という大所帯のキャンプでした。

 僕は、このキャンプが始まる前に、言語聴覚士養成校の学生に、90分の講義を4コマ、終日、講義するため、みんなより1日早く沖縄入りしました。
 天気予報を見ると、沖縄は、24度とか25度と出ていますが、大阪は、初冬のような天気でした。薄手のダウンジャケットで出発しました。11月21日夕方、那覇空港に着くと、暖かい、というより暑い。歩いている沖縄の人は、みんな半袖です。セミこそ鳴いてはいませんでしたが、やはり、沖縄は暑かった、です。
 第1回目のキャンプのときには、同じ11月でしたが、今年より少し早かったせいか、セミが鳴いていて、びっくりしたことを思い出します。

 滋賀県での吃音親子サマーキャンプのエッセンスを盛り込んだキャンプは、前日のスタッフ向けの事前研修から始まり、出会いの広場、話し合い、作文、表現活動、振り返りと、充実したものでした。

 大阪から参加したメンバーは、どもる当事者であるという、それぞれの持ち味を充分に発揮し、子どもたちやその保護者との話し合い、学習会、表現活動などで、活躍しました。
 内容については、少しずつ、このブログで紹介していきたいと思います。
 どもる子どもの保護者の心配は、将来、我が子はどうなるのだろうかということです。そんなとき、どもりながら、自分らしく生きている見本のような僕たちの存在は、何にも代えがたいもののようです。

 キャンプが終わってからは、大阪、鹿児島、千葉から一緒に参加したみんなで、沖縄の町を楽しみました。わいわいとにぎやかに、まるで修学旅行みたいな一行でした。ステーキ350グラムをぺろりと平らげた豪傑な人もいました。そんなおまけも楽しんで、無事、帰ってきました。

 沖縄で、大阪吃音教室をしているような錯覚を覚えた、おきなわキャンプでした。

日本吃音臨床研究会 会長 伊藤伸二 2018/11/28