松元ヒロさんとの出会いは2004年から

 笑いの芸人、松元ヒロさんに、僕たちの吃音ショートコースに来ていただいたのは、2005年の秋でした。
吃音を考える上で、笑いとユーモアは欠かせないと考えていた僕は、笑いやユーモアについて共に考えていただける人をずっと探していました。吉本興業のお笑いを、僕は好きではありません。笑いやユーモアは、苦しいとき、辛いときに、にもかかわらず笑うというもので、きっと僕たちが生きていく上で武器になると信じていたからです。

 定期購読している「週刊金曜日」に、ヒロさんの記事が載っていました。それを読んで、僕は、この人だと直感しました。2004年、名古屋でのヒロさんのライブに行き、その直感が間違っていないことを確かめた僕は、その場で、吃音ショートコースの講師依頼をしました。
 自分の芸を見せるライブだけでなく、参加者と体験学習をするという、ヒロさんにとって今まで経験したことのないことだったと思いますが、快く引き受けて下さいました。
 2泊3日のショートコースの間、僕たちは本当によく笑いました。

 それ以後、ライブの情報があると、よくでかけていました。「スタタリング・ナウ」もお送りして、読んでいただいています。

 一番最近では、宝塚市長の中川ともこと歩む会主催のライブに行きました。最前列に陣取って、変わらぬヒロさんを観ました。ライブの最後は、憲法くんという、ヒロさんの今注目されている演目です。ヒロさんが憲法くんになって、前文を心をこめて、からだ全体で高らかに読み上げます。圧倒される迫力です。

 そのヒロさんの憲法くんが、絵本になったという新聞記事をみつけました。
ヒ ロさんとの出会いから、吃音ショートートコースでの対談など、また、皆さんに紹介したいと思いますが、今日は、その新聞記事の紹介にとどめます。

松元ヒロ 憲法くん

日本吃音臨床研究会 伊藤伸二 2016/12/25