みんなが「ほおーっと」する場
僕たちの仲間である、桑田省吾さんから、うれしいメールが届きましたので、そのまま紹介します。神戸と西宮の集まりの紹介です。
伊藤さん
「問題解消の場」「問題を誰かに委ねる場」ではなく「出会いの場」「共に歩む場」を求められる保護者の賢明さ・誠実さ・直向きさ・・・に打たれます。
ことばの教室に器を借りた親子のつどいスタートから、はや13年が経ちました。途中から、ことばの通級児対象だけではない公共の場所を使ってのつどいになり、回数は毎月実施から、学期に1回となりましたが毎回、多彩な顔ぶれで、面白おかしく、ときには深く、つどいは何とか継続しています。
神戸でやりながら、参加者は意外に神戸は少なく、東は京都や奈良、大阪の箕面や泉南、西は広島や加古川からの参加があります。淡路島からも毎回、母子で車を走らせ参加されています。寒い2月に、兵庫県の山陰、湯村温泉の近くの新温泉町から、早朝暗いうちから雪をかき分け参加された親子もあり、「場」を求める思いを再認識させられたこともありました。
また、毎回参加児童の担任の先生やことばの教室の先生の参加もあります。また、おじいちゃんおばあちゃんがまず様子伺いに参加されるということもありました。吃音ではないコミュニケーションに問題のある方や、海外の言語聴覚士の視察、神戸新聞の取材などなどもありました。
参加している子どもは、幼児から大学、成人まで。多くは幼児からの参加で、彼らは小学校の低学年からもうベテラン顔をしています。吃音親子サマーキャンプに参加している高校2年生は、自ら”ボクは絶対参加しないといけないスタッフや!”と言い張っています。(彼はもう10年選手です。)
つどいの内容自体は何の工夫も企画もなく、スタート時から毎回同じパターン、スタッフは「ただ丸腰であること」だけを共通理解してその場、その時の参加者が織り成す、出会い方、共働の様子などに同行させてもらっています。
親のグループでも子どものグループでも、複数参加者が、回数の浅い方を中心にした交歓を自然と行ってくださっています。その中で、「吃音親子サマーキャンプに行ってみたい」と思う方が増えたり、サマーキャンプに参加された方が「もっと話したい!」とつどいに参加されたりもしています。
スタッフ間で、学期に1回は多い?〜少ない?の議論もありましたが、子どもたちの「生きるちから」を毎回感じれば感じるほど学期1回の時間!、ええやん!!とも思っています。が、学期に1回では飽き足らないし、地元でももっとつながりたいというお母さんが立ち上げられた親子のつどい(西宮の「あのねのひろば」)がまたさらに保護者の思いを進化させた「めっちゃええ感じのつどい」なのも嬉しいことです。
次回は
◎神戸の親子のつどい「ほおーっと」は
★ 平成27年 6月6日(土) 9:30 〜 11:30 こうべ市民福祉交流センター 5階 501・502室 会費 ひと家族 300円
◎西宮の「あのねのひろば」は、毎月開催
★ 平成27年 3月29日(日) 10:00〜12:00まで プレラにしのみや(西宮市高松町4番8号)中央公民館 6階 603集会室 (阪急「西宮北口」駅南へ徒歩3分)
*前回(2/14)の「ほおーっと」参加後の「あのねのひろば」主催者の感想メールも添付します。
桑田先生へ
土曜日は、本当にたくさんの親子がほおーっとに参加してくれて、とてもうれしかったです。会長代行(こうきくん)の最後のことば「たくさん友達が来てくれてうれしい。また続けて来てほしい」私も全く同じ気持ちでした。みんな吃音に対する不安な気持ちを持ちつつも、どこに行けばいいのか。誰に相談すればよいのか?という、私がほおーっとに出会う以前抱いていた思いと同じ方がたくさんおられるのだと、改めて感じました。
ほおーっとを長年続けて下さっている、桑田先生をはじめとするメンバーの方々のおかげと感謝の思いです。初参加の方の「もっと定期的に開催してたらなぁと思いました」という思いも私と同じだなあと感じました。それがあのねを作るきっかけとなったので、あのねにも参加してもらえるとうれしいし、またいろんなところにこのような集えるグループができればよいと思いました。
前回から親の話し合いに参加してくれている、吃音親子サマーキャンプの常連の高校生の存在は大きいと思います。高校生である彼の将来の夢や、小中学での生活の様子を聞けることは、自分の子どもの吃音を考えるとき、とても役に立ちます。また、彼自身がどのような大人に成長していくのかも、隣のおばちゃんのような気持ちになって見ていけるのが楽しみです。あのねのひろばは次回3/29(日)にいつもの場所で10:00〜12:00まで開催します。
日本吃音臨床研究会 伊藤伸二 2015/03/18