あなたはあなたのままでいい、あなたはひとりではない、あなたには力がある
北海道大会の記念講演の前、とてもうれしい報告をしてくれた教師がいました。7月に札幌で行われた吃音がテーマの言語障害臨床研修会に参加して僕の話を聞いて下さった人です。
・吃音を肯定し,「治そう、改善しよう」ではなく、「つらくても、苦しくても、今を大切に生きる」
・病気や障害、劣等感を理由にして、人生の課題から逃げる、アドラー心理学で言う「劣等コンプレックス」におちいらないようにしよう
・「何々があるから、何々ができない」と考えないで、「何々があっても、自分のしたいこと、しなければならないことをしよう」
僕の話は、簡単にまとめるとこのようなことを話しているのだと思います。僕に話しかけ、報告して下さった教師の話はこうです。
「私は、社会不安障害だと診断され、薬もずっと飲んできました。教師だから、不安やおそれの気持ちや態度を子どもや保護者、周りの人に感じさせるのは、だめな教師だとずっと考えてきました。だから、常に自分をある程度支えるためには、薬は必要でした。だけど、7月の伊藤さんの話を聞いて、教師も弱さをみせてもいい、弱いながらも、誠実に子どもや保護者に向き合えば良いというようなことを気づかされました。
「あなたはあなたのままでいい、あなたはひとりではない、あなたには力がある」
このメッセージに勇気が出ました。弱さを隠さず、そのままの自分で良い。そう考えたら長い間手放すことができなかった「社会不安障害」として処方されていた薬をやめたいと思いました。伊藤さんの講演を聴いたその日から、私は薬をやめることができて、9月の今まで続いています。今、薬がなくても、とても楽になっています。ありがとうございました。それをどうしても報告したくて、講演前の伊藤さんに声をかけてしまいました」
この報告をきいて、涙がにじみました。どもる子どもをどう支援するかの僕の話が、自分の「社会不安障害」のことと結びつけて聞いて下さり、その後の彼を変えたのです。
「お名前はもちろん出しませんが、今のお話、講演の冒頭に紹介してもいいですか」と聞いて、了解を得て、その教師の話を講演の冒頭に話しました。
講演が終わっての懇親会の時も「私はうつで悩んでいましたが、7月と今回の伊藤さんの話を聞いて元気がでました。うつの私でも、教師をしていても良いんだと思えました。なんとかやれそうです」
この話を聞いただけでも、札幌と函館に来た意味があったように思え、とてもうれしかったです。
日本吃音臨床研究会 伊藤伸二 2014/09/17
北海道大会の記念講演の前、とてもうれしい報告をしてくれた教師がいました。7月に札幌で行われた吃音がテーマの言語障害臨床研修会に参加して僕の話を聞いて下さった人です。
・吃音を肯定し,「治そう、改善しよう」ではなく、「つらくても、苦しくても、今を大切に生きる」
・病気や障害、劣等感を理由にして、人生の課題から逃げる、アドラー心理学で言う「劣等コンプレックス」におちいらないようにしよう
・「何々があるから、何々ができない」と考えないで、「何々があっても、自分のしたいこと、しなければならないことをしよう」
僕の話は、簡単にまとめるとこのようなことを話しているのだと思います。僕に話しかけ、報告して下さった教師の話はこうです。
「私は、社会不安障害だと診断され、薬もずっと飲んできました。教師だから、不安やおそれの気持ちや態度を子どもや保護者、周りの人に感じさせるのは、だめな教師だとずっと考えてきました。だから、常に自分をある程度支えるためには、薬は必要でした。だけど、7月の伊藤さんの話を聞いて、教師も弱さをみせてもいい、弱いながらも、誠実に子どもや保護者に向き合えば良いというようなことを気づかされました。
「あなたはあなたのままでいい、あなたはひとりではない、あなたには力がある」
このメッセージに勇気が出ました。弱さを隠さず、そのままの自分で良い。そう考えたら長い間手放すことができなかった「社会不安障害」として処方されていた薬をやめたいと思いました。伊藤さんの講演を聴いたその日から、私は薬をやめることができて、9月の今まで続いています。今、薬がなくても、とても楽になっています。ありがとうございました。それをどうしても報告したくて、講演前の伊藤さんに声をかけてしまいました」
この報告をきいて、涙がにじみました。どもる子どもをどう支援するかの僕の話が、自分の「社会不安障害」のことと結びつけて聞いて下さり、その後の彼を変えたのです。
「お名前はもちろん出しませんが、今のお話、講演の冒頭に紹介してもいいですか」と聞いて、了解を得て、その教師の話を講演の冒頭に話しました。
講演が終わっての懇親会の時も「私はうつで悩んでいましたが、7月と今回の伊藤さんの話を聞いて元気がでました。うつの私でも、教師をしていても良いんだと思えました。なんとかやれそうです」
この話を聞いただけでも、札幌と函館に来た意味があったように思え、とてもうれしかったです。
日本吃音臨床研究会 伊藤伸二 2014/09/17