大阪セルフヘルプ支援センターに関わりをもって25年にもなるとは驚きです。
この週末25回目のセミナーがあるのですが、参加出来ないので、代表の松田博幸さんに、次のようなメッセージを託しました。
第25回セルフヘルプグループセミナー参加の皆さん
1965年秋に、どもる人のセルフヘルプグループを設立し、以来現在も活動を続けている、NPO法人・大阪スタタリングプロジェクトの伊藤伸二です。
今回25回の記念すべきセミナーに是非参加したかったのですが、私のグループの大切な行事があって、参加出ませんので、ここまで継続してセミナーを続けて下さっている、松田博幸さんを初め事務局の皆さん、参加者のみなさんに、心からの敬意と、感謝の気持ちを伝えたくて、メッセージをお送りします。
九州大学の高松理さんに紹介され、第1回のセミナーに参加した時、1965年に自分たちのグループを作ったときと似た、「仲間と出会えた」喜びを感じました。仲間に入れていただき、定例会や信貴山での合宿などで、セルフヘルプグループのありがたさ、良さを志を同じくする人たちとの語り合いには、何ものにも代えがたい、喜びと興奮を覚えたものです。
朝日新聞厚生文化事業団発行の『セルフヘルプグループ』の編集をさせていただき、多くのグループの経験、人生に接することができました。種類の違うフロッピーが届いての慣れない作業、直接お話しして、何度も書き直していただくなど、大変な作業でしたが、今から思えば楽しかった思い出です。
また、中田智恵海さんと共編著の『知っていますか? セルフヘルプグループ一問一答』(解放出版社)の編集の時もたくさんのグループの人たちと一緒に作り上げることができました。セルフヘルプグループについて発信できたのはうれしいことでした。
当時の私は、定例会だけでなく、電話当番もしていたのですが、仕事がとても忙しくなり、定例会だけでなく、グループセミナーにも参加出来なくなりました。しかし、セルフヘルプグループで育った私は、大阪セルプヘルプ支援センターが活動をずっと続けて下さっていることに、敬意と、感謝の気持ちをずっと持ち続けています。
もうそろそろ、私も時間的な余裕がもてると思いますので、そうなれば現場復帰をしたいと思います。みなさんとお会いできますこと楽しみにしています。
最後にひとつ宣伝させて下さい。昨年秋、精神障害の人たちのコミュニティーである北海道・浦河の「ぺてるの家」の生みの親である、ソーシャルワーカーの向谷地生良さんとの共著で『吃音の当事者研究−どもる人がべてるの家と出会った』(金子書房)を出版しました。お読みいただければうれしいです。その本の帯にはこう書かれています。
生きづらさを豊かさに変える。いま「当事者」が主人公の時代へ
21歳でセルフヘルプグループの活動をし始めて、この春、私は70歳になります。ひとりで吃音に悩んだ年月の3倍のセルフヘルプグループ人生を送ったことになります。
セルフヘルプグループは、ますます重要さを増しています。私はまだまだ現役で、セルフヘルプグループの活動を続けます。皆さんと、是非またご一緒に活動をしたいと願っています。25回目のセルフヘルプグループセミナーおめでとうございます。
NPO法人・大阪スタタリングプロジェクト 伊藤伸二
日本吃音臨床研究会 伊藤伸二 2014/03/07