中学の同窓会の縁
三重県桑名市で開かれる、東海四県言語・聴覚・発達障害教育研究大会の1か月ほど前、津市立西橋内中学の同窓生から電話がありました。
「伊藤伸二さん、中学の同窓生です。吃音のことをしておられますよね。孫がどもり始めて、娘から相談を受けたとき、確か以前の同窓会で伊藤さんが吃音のことを話していたのを思い出しました。同窓会の幹事にこの電話番号を教えてもらって電話をしています。一度娘に会って、相談にのってくれませんか」
2009年2月の同窓会のことは、このブログに書きました。(2009/2/24)

この時、私は挨拶を指名されて話しました。
「友達もいなかったので、みなさんは私のことを覚えていないでしょうが、吃音に悩んできました。今吃音をライフワークに楽しく生きています」
その話を思い出して電話をしてくださったのです。うれしいことでした。偶然にも娘さんは桑名市にすんでいて、研究大会の会場から車で10分ほどのとこだというのです。大会が4時に終わるので、その後会うことにしました。
こんな偶然が本当にあるんですね。
そして、大会が4時に終わって会場で待っていましたが、その娘さんは現れません。40分ほどしてあきらめて、会場をでて駅に歩き始めたとき、小さな子どもをつれた女性が会場に入っていきました。ひょっとするとこの人かもしれないと会場に戻りましたが、姿が消えていました。
会場の後片付けで残っていた人たちが心配して、電話をかけてみましょうかと言って下さったのですが、相手の番号がわかりません。お互い知らないもの同士です。お互いのケイタイ番号は教えあっていたのですが、肝心のケイタイを忘れてきたのです。
私は、相手はホームページで顔が分かっているので、会場の玄関で声をかけてくれると思い込んで、会場から一歩も出ずに待っていました。
相手は、私のケイタイ番号は知っているが、まだ仕事が続いているのかもと、私の電話を会場の前のコンビニの駐車場でずっと待っていたというのです。
思い込みとはこんなものなのでしょう。
電話をするとかできないとか、玄関で騒いでいるのをさきほどの子連れの女性が聞きつけて、声をかけて下さって、出会うことができました。40分ほどお互い待っていたことになります。
すべては私がケイタイを忘れたことに責任があるのですが、その時、私もずいぶんと気が長くなったものだと思いました。イライラもせずに40分も待ったのですから。
出会えるときは、どんな行き違いがあっても出会えるんですね。
娘さんのご自宅でお孫さんに会いました。1時間ほどいろいろと相談にのって、翌日の津市の特別支援教育の研究会のために、宿泊先の津市にむかったのです。
苦しかっただけの中学生時代、同窓会で特別にスピーチをさせてくれた同窓会幹事、それを思い出した同窓生、そして、タイムリーな桑名市での研究大会。偶然が重なって、少しはお役に立てたこと、うれしいことでした。
ケイタイを持ち歩かないので、つい忘れてしまいます。これからは気をつけようと思いました。
日本吃音臨床研究会 伊藤伸二 2012/09/07
三重県桑名市で開かれる、東海四県言語・聴覚・発達障害教育研究大会の1か月ほど前、津市立西橋内中学の同窓生から電話がありました。
「伊藤伸二さん、中学の同窓生です。吃音のことをしておられますよね。孫がどもり始めて、娘から相談を受けたとき、確か以前の同窓会で伊藤さんが吃音のことを話していたのを思い出しました。同窓会の幹事にこの電話番号を教えてもらって電話をしています。一度娘に会って、相談にのってくれませんか」
2009年2月の同窓会のことは、このブログに書きました。(2009/2/24)

この時、私は挨拶を指名されて話しました。
「友達もいなかったので、みなさんは私のことを覚えていないでしょうが、吃音に悩んできました。今吃音をライフワークに楽しく生きています」
その話を思い出して電話をしてくださったのです。うれしいことでした。偶然にも娘さんは桑名市にすんでいて、研究大会の会場から車で10分ほどのとこだというのです。大会が4時に終わるので、その後会うことにしました。
こんな偶然が本当にあるんですね。
そして、大会が4時に終わって会場で待っていましたが、その娘さんは現れません。40分ほどしてあきらめて、会場をでて駅に歩き始めたとき、小さな子どもをつれた女性が会場に入っていきました。ひょっとするとこの人かもしれないと会場に戻りましたが、姿が消えていました。
会場の後片付けで残っていた人たちが心配して、電話をかけてみましょうかと言って下さったのですが、相手の番号がわかりません。お互い知らないもの同士です。お互いのケイタイ番号は教えあっていたのですが、肝心のケイタイを忘れてきたのです。
私は、相手はホームページで顔が分かっているので、会場の玄関で声をかけてくれると思い込んで、会場から一歩も出ずに待っていました。
相手は、私のケイタイ番号は知っているが、まだ仕事が続いているのかもと、私の電話を会場の前のコンビニの駐車場でずっと待っていたというのです。
思い込みとはこんなものなのでしょう。
電話をするとかできないとか、玄関で騒いでいるのをさきほどの子連れの女性が聞きつけて、声をかけて下さって、出会うことができました。40分ほどお互い待っていたことになります。
すべては私がケイタイを忘れたことに責任があるのですが、その時、私もずいぶんと気が長くなったものだと思いました。イライラもせずに40分も待ったのですから。
出会えるときは、どんな行き違いがあっても出会えるんですね。
娘さんのご自宅でお孫さんに会いました。1時間ほどいろいろと相談にのって、翌日の津市の特別支援教育の研究会のために、宿泊先の津市にむかったのです。
苦しかっただけの中学生時代、同窓会で特別にスピーチをさせてくれた同窓会幹事、それを思い出した同窓生、そして、タイムリーな桑名市での研究大会。偶然が重なって、少しはお役に立てたこと、うれしいことでした。
ケイタイを持ち歩かないので、つい忘れてしまいます。これからは気をつけようと思いました。
日本吃音臨床研究会 伊藤伸二 2012/09/07