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 第二回 吃音キャンプ IN GUNMA

2010年11月6日7日 群馬県・赤城山で行われました。

 昨年に続いて、お呼びいただきました。キャンプの前半は子ども達はネイチャー遊びで、保護者は私の講演会に参加します。
 この講演会は、キャンプ参加者以外にも公開されているために、ことばの教室の担当者、キャンプには参加できない保護者など、およそ80人ほどが参加して下さいました。昨年も、前橋市内から離れた、赤城山青年自然の家に大勢参加して下さって、とても驚いたのですが、今年もたくさん参加して下さり、うれしくなりました。埼玉県のことばの教室の先生が参加して下さり、話しかけて下さったのもうれしいことでした。
 多くの人に励まされ、珍しくレジメをつくって、2時間30分ほど話しました。保護者のみなさんに、記憶に残ったキーワードは、「どんな場合でも、選択肢がある」だったようで、振り返りの中に何人もが書いて下さいました。
 人は生きる上で様々な困難に直面します。その後の行動は、その困難な出来事に影響されますが、どう生きるかを決めるのは、その人自身です。今回は、アドラー心理学の5つの基本前提について、吃音の私の体験を踏まえながら話しましたが、そのひとつ、個人の主体性がこれに当たります。
 小学2年生の時、学芸会でセリフのある役から外されて私は吃音に強い劣等感をもって、21歳まで悩みましたが、セリフのある役から外されたとしても、その後どう受け止め、どう行動するかは、いくつもの選択肢があったはずだと話しました。
 そして、吃音に負けない子育てについて提案しました。

 みなさん、とてもよく聞いて下さり、たくさん持っていった「親、教師、言語聴覚士が使える、吃音ワークブック」や「学習・どもりカルタ」などを、たくさん買って下さいました。私の提案が伝わったという確かな手応えがあり、とてもありがたいことでした。

 夜のプログラムは、小学6年生以上の子どもと私が話し合いましたが、それ以下の子ども達は、「学習・どもりカルタ」をしたそうです。それが、とても盛り上がったと、一緒にしていたことばの教室の先生達が口々に報告してくれました。かなり盛り上がってい、子ども達が喜び、個人戦、団体戦もあり、女子チームと、教師チームは、本気の勝負の中で、子ども達が勝って大喜びだったそうです。
 なぜ、こんなに盛り上がったのか聞いてみると、群馬県には「カルタ」で遊ぶ文化が、子どもの頃からあるからだろうということでした。群馬県について大人も子どもも知るために作られた「上毛かるた」というカルタがあり、子どもの頃から親しみ、カルタ大会もあるようなのです。おみやげにそのカルタをいただきました。

 一所懸命つくった「学習・どもりカルタ」をこんなに喜んでもらい、さらに、吃音についての学習にとても有効だと、ことばの教室の先生に言って頂き、後から保護者も、子どもが「ダーウィンがどもりだって」と喜んでいたと話してくれました。これも本当に嬉しいことでした。たくさん持って行ったカルタはもちろん完売でした。
 どもりカルタで、吃音について親子や、子どもと教師が楽しく学んでいただければ、うれしいです。

 皆さんも、よかったら是非ご注文下さい。カラーの絵札のステキなカルタです。
 送料込みで1160円。日本吃音臨床研究会にご注文下さい。
 1160円分の切手で申し込んで下さってもいいです。

 572−0850 寝屋川市打上高塚町1−2−1526
    電話・ファックス  072−820−8244

        2010年11月9日 日本吃音臨床研究会 伊藤伸二
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