
櫛谷さんとのおつきあいは、2001年6月28日の朝日新聞のコラム「小さな新聞」がきっかけでした。読者が作った「小さな新聞」を紹介するというコーナーに、僕たちの「スタタリング・ナウ」が紹介されました。それをご覧になつた櫛谷さんから連絡をいただき、櫛谷さんが編集・発行されている冊子に寄稿し、その後、おつき合いが始まりました。大阪吃音教室には、櫛谷さんが大阪で坐禅会をされる前日の金曜日に、外部講師として来ていただいています。
昨年、櫛谷さんは、「生きるって何だろう?」とのタイトルでお話をしてくださいました。吃音の課題に大きく踏み込み、「どもる人は吃音を治そうとしないほうがいいのでは」との問い掛けをされました。吃音に限らず、人は誰でも矛盾だと感じる課題、不条理だと思ってしまう課題を抱えて過ごすことで、人生がより深まるのではないか、そのようなお話でした。
今年のタイトルは、「吃音に宿るひかり」です。人がどもることの意味を掘り下げ、改めてとらえ直すヒントが得られる機会になるのではないかと思います。
その都度、異なるテーマでの法話は、僕たちが、吃音とつきあうために参考になるように考えてくださっています。関西にも櫛谷さんファンの方がおられ、問い合わせも来ています。吃音のあるなしにかかわらず、人としてどう生きるか、興味深いお話になるでしょう。
ぜひ、ご都合をつけて、ご参加ください。

会場 大阪ボランティア協会
※詳細は、大阪スタタリングプロジェクトのホームページに掲載しています。
日本吃音臨床研究会 会長 伊藤伸二 2025/05/21