金子書房『どもる子どもとの対話〜ナラティヴ・アプローチがひきだす物語る力』
本屋さんの店頭に並んでいます


どもる子どもとの対話 ジュンク堂天満橋 「吃音に対する否定的な物語」を書き換えるために、子どもと親、子どもとことばの教室の担当者や言語聴覚士が、どのような対話をすればいいのか、ニュージーランドの大学院でナラティヴ・アプローチを学んだ臨床心理士の国重浩一さんと、吃音を生きる子どもに同行する教師・言語聴覚士の会の仲間たちがディスカッションして作り上げた、実際の子どもとの対話に役立つ本『どもる子どもとの対話〜ナラティヴ・アプローチがひきだす物語る力』が完成しました。

 千葉での吃音研修会・相談会に間に合うようにと、出版社にはかなり無理をしていただいたようです。前日の11月30日、刷り上がったばかりの本を、編集者が50冊、僕たちが宿泊しているホテルまで届けてくれました。ホテルのロビーのソファに座り込み、しばらく読みました。できあがるまでのいろいろなことが頭に浮かび、感慨深いひとときになりました。
 翌日の研修会や相談会の会場で、たくさんの人が買って下さいました。

 千葉から大阪に戻ると、まもなく、僕の家にも、出版社から本が送られてきました。大阪吃音教室のメンバーのひとり、西田逸夫さんから、「ジュンク堂に並んでいました」とメールがありました。まだ、店頭には並んでいないと思っていたのですが、メールとともに送られてきた写真は、間違いなく金子書房の新刊です。
 早速、次の日、僕も紀伊國屋に行ってみました。確かにありました。
 2013年に「吃音の当事者研究」を出版してから5年。久しぶりの出版です。

 僕が吃音に悩み始めたのは、吃音に対してもった否定的なナラティヴで、そのナラティヴを書き換えていくことが、僕の吃音の旅でした。その体験から、子どもの頃に吃音に対する否定的なナラティヴをもたないことが最も大切だと考えてきました。そのための具体的な取り組みとして、僕の体験をナラティヴで整理し、どもる子どもとの、ナラティヴ・アプローチ的な対話を続けることばの教室の実践をたくさん紹介することができました。
 共著者の国重浩一さんが、ナラティヴ・アプローチを分かりやすく解説して下さり、実践に対して解説・コメントもして下さいました。ナラティヴ・アプローチが最も大切にしている、たくさんの質問を提示し、実践の意味づけ、後付けをしていただきました。
 ナラティヴ・アプローチに関心をもつ人々にとっても、入門書的な分かりやすい本になりました。
 
 できるだけ多くの方に紹介し、広めていきたいと願っています。ぜひ、お読み下さい。そして、お知り合いの人にご紹介いただければ、幸いです。

 ご希望の方は、書店でも、アマゾンでも、購入できます。
 また、日本吃音臨床研究会にご注文いただくこともできます。2376円を、郵便振替でご送金いただければ、送料は当方負担でお送りします。
   加入者名 日本吃音臨床研究会  口座番号 00970-1-314142

日本吃音臨床研究会 会長 伊藤伸二 2018/12/18