第29回吃音親子サマーキャンプが近づいてきました

 2泊3日、話し合い・芝居の練習と上演・親の学習会を3本柱としたプログラムで、29年間もよく続いてきたものだと思います。近畿地方だけの小さなキャンプだったのが、だんだんと参加者が増え、大きなキャンプになりました。参加者も全国各地から集まるようになりました。北海道からも、沖縄からも、参加がありました。スタッフも、手弁当で参加して下さいました。多くの方の思いがつまった吃音親子サマーキャンプ、たくさんの出会いとドラマがあったなあと思い返しています。

 今年も、サマーキャンプは、芝居の事前レッスンから始まりました。
 7月21・22日、大阪市内のお寺に集まった19人のスタッフ。竹内敏晴さんが亡くなられてから、その跡を引き継いで下さった東京学芸大学大学院准教授・渡辺貴裕さんによるレッスンが行われました。
 体を動かし、声を出し、サマーキャンプの準備が徐々に進んでいくようです。
 今年の演目は、「カラスのくれたきき耳頭巾」。頭巾を脱いだりかぶったりで、世界が変わることをまずしっかりと伝えられるか、そこから芝居が始まります。うまく演じ、芝居を完成させることを目指すのではなく、やりとりを楽しみ、子どもたちとどんな世界を体験できるのか、を目指します。そのためのさまざまな、小さなエクササイズやワークを取り入れてのレッスンでした。
 竹内さんが残して下さった財産である芝居の世界を、今年も子どもたちと楽しみたいと思います。
 さあ、キャンプまで、あと10日です。
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日本吃音臨床研究会 会長 伊藤伸二 2018/8/7