「吃音の夏」、始まります

 先月の地震、そして今回の大雨、自然の力の大きさと怖さを身に染みて感じています。
 それにしても、よく降ります。どこにそれだけの雨の素があるのかと、非科学的なことを考えてしまいます。
 僕のマンションの近くには大きな川もありませんし、心配はないのですが、JR学研都市線は始発から運休しています。大阪市内の環状線も運休しましたが、昼頃から1時間に4本くらい動いているとのことでした。中心的な交通網のストップはこれまであまりなかったことです。今のところ、何の被害もありませんが、まだ日曜日あたりまで雨が降り続くとのことなので、油断はできません。

 今年で第29回目となる吃音親子サマーキャンプの会場である荒神山自然の家へ行き、打ち合わせをする予定にしていたのですが、延期してもらいました。

 また、今日は金曜日で、大阪吃音教室の日です。今日は、今年から運営委員になった有馬久未さんが担当する講座です。初陣なので、ぜひとも参加したかったのですが、学研都市線は一日中運休しているため、残念ですが、参加できないとメールを送りました。

 6月末から7月初めにかけて、研修や講義が続きました。
 6月29日は、神戸市のことばの教室担当者35名ほどが参加する研修会でした。20年くらい前に研修に呼んでいただいたときのことをよく覚えていて下さる方もいらっしゃいましたが、久しぶりの神戸のことばの教室の担当者との出会いでした。
 7月1日は、大阪・應典院で吃音相談会でした。人数は多くはなかったのですが、その分、ひとりひとりにていねいに関わることができました。
 7月3日は、神奈川県久里浜にある、国立特別支援教育総合研究所での吃音の講義でした。
 受講生は7名で、じっくりと膝をつき合わせてお話しました。

 どの集まりも、聞いて下さる方が熱心でいい聞き手だったので、僕も気分よく話し、いい時間を過ごすことができました。
 聞いている方もびっくりし、僕自身も感心するのですが、よくこれだけ長時間話すことができるなあと思います。話の底に流れるものはたったひとつ、それはまったく変わらないのですが、トピックスやエピソード、導入、取り上げる話題などは、変化します。ちょっと前に話したこととは内容が変わってくることは自分でも驚きます。常にバージョンアップしたいと心がけていますが、それだけ吃音の奥深さがあるということなのでしょう。吃音をとっかかりにして入っていった世界は、果てしも無く広く深かったということです。

 この研修・相談会・講義の前には、ブログで紹介したい、紹介しようと思っていた、新・吃音ショートコース、立川志の輔落語、岡山吃音相談会などがありました。
 変化に富んだ毎日の生活に、ブログはちっとも追いついてくれません。
 明日からは国重浩一さんのナラティヴ・アプローチの2日間の研修です。学びたかった「再著述」で、とても楽しみです。

 いつのまにやら6月が終わり、7月に入りました。1年の半分が過ぎたことになります。僕たちの仲間がいう、「吃音の夏」に突入しました。

日本吃音臨床研究会 会長 伊藤伸二 2018/07/06