看板1看板2鈴本演芸場

もうずいぶん前になったような気がしますが、年末年始の話題です。
東京では、大好きな落語も楽しみました。
年末と年始に、落語を聞きに、寄席に行きました。

僕はずいぶん前から落語は好きで、大阪のサンケイホールで桂米朝一門の会にはよく行きました。桂米朝が脂ののりきっているころの大ネタ、『地獄八景亡者戯』(じごくばっけいもうじゃのたわむれ)は、もうずいぶん前なのに、鮮明に思い出される落語のひとつです。上方落語しか知らなかったのですが、立川志の輔を好きになってからは、新年のパルコでの公演には、その落語のためにだけ何度か東京へ行ったことがあります。パルコ劇場の建て替えで公演が中止になりましたが、その代わりに、志の輔が全国各地に行って、落語会をするということになったようです。そのファンクラブに入っているので、先行予約ができるのですが、応募しても予約がなかなか取れません。

 さて、12月28日、東京へ行くたびに訪れる浅草に出かけました。
 浅草は、僕の大好きな町です。そもそも東京の下町が好きなのですが、浅草は特別の思いがあります。コント55号を見たのも浅草が最初でした。また、大学生の頃、大学紛争のまっただ中であったためか、何度か、職務質問されました。目つきが鋭かったのか、悪かったのか、全学連の闘争が激しかった頃だからなのか、よく呼び止められました。どもると、よけいに怪しいと思われたこともあったのかもしれません。あまりたびたび職務諮問されるので、遊んでやろうとのらりくらりと答えて、最後に学生手帳を出したりしました。

 その浅草には、浅草演芸ホールがあります。午後6時過ぎ、ふらっと前を通りかかると、「年忘れ二つ目の会」をしていました。昼夜入れ替えなしということで、長くいる人は、午前11時40分から、夜の9時ころまで、いることもできます。終演まではまだ何人も出演するので、入ることにしました。
 二つ目は、真打ちの前の人たちで、上に上がろうと必死にがんばっている人たちです。落語家は、この二つ目を通り、真打ちとして成長していくのですが、たくさんいる中で、真打ちとしてあがっていくのは本当に大変なことでしょう。この春に、真打ちに昇進が決まった人もいました。柳家ろべえは小八に、春風亭朝也は三朝に名前が変わるそうです。さすがに気合いが入っていました。
 落語家にとって、声は命。プロになると、滑舌の良さ、みたいなものも大事なのでしょうか。聞き取りにくい人とどんなに早口でも聞き取りやすい人がいます。母音がしっかり出ているかどうかなのだろうと、竹内敏晴さんのレッスンを思い出していました。
 一所懸命がんばっている姿に、若手芸人さん、がんばれ、そんな気持ちになりました。


 1月1日は、鈴本演芸場で、吉例落語協会初顔見世特別公演 正月初席 新春爆笑特別興業がありました。
 志の輔の地方公演の予約がとれなかったので、今回、志の輔をあきらめて、鈴本演芸場の正月公演に行くことにしました。
 鈴本演芸場は、上野にあります。上野も大好きな町です。間口はあまり広くはなく、閉まっていれば通り過ぎてしまうほどです。正月は、特別興業が組まれていました。第三部は、夕方5時30分から始まります。柳家小三治、柳家三三、柳家喬太郎など、好きな落語家が出演するので、この第三部を予約しました。
 小三治は、もうずいぶん前ですが、盛岡市で開かれた親の会の全国大会で記念講演の講師として呼ばれていったときに、話を聞いたことがあります。
 今、空前の落語ブームとか。寄席がまだ空席が目立った時代を知っているので、今、なぜブームなのかと不思議な感じがしますが、いい落語家が育つのはうれしいことです。ことばひとつで、そこの空間に場を作り出す、落語のすごさをいつも感じます。
 
 鈴本演芸場では、終了する午後8時40分まで、たくさんの芸人さんが出演します。ひとりひとりの持ち時間は短く、少し物足りない気もします。長い時間、たっぷり聞きたいので、それぞれの独演会に行ってみたいと思っているのです。 今年も、寄席に足を運び、落語を楽しもうと思いました。

日本吃音臨床研究会 伊藤伸二 2017年1月28日
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