毎日新聞の記事に、強い危機感をもちました。大きな新聞社としてはあまりにもお粗末です。
なぜなのか、キャンプの準備で時間がないので、キャンプがおわってから書きます。
 キャンプで、どもる子どもの保護者と一緒に、毎日新聞の記事について考えます。保護者の反応も、紹介できたらと考えています。

 僕は、どもりは病気でも、障害でもない。たんなる話し方の特徴です。島根での全難言大会で、小児科医師が「発達障害」とこれまで書いていたのを、必要な時はそう書くが、通常は「何々の苦手」と書くようになつたと発言していました。これは、とても素敵な発想です。それにならうと、どもりは、「スムーズに発音することの苦手」表現してもいいようです。「吃音症」「言葉をスムーズに出せない障害」など、「吃音症カード」なるものをつくっている人がいます。なんとまあ、あぜんとしてことばになりません。

 毎日新聞については、キャンプがすんでから書こうと思います。
今年も、137名の参加です。毎日新聞の記事のような「どもりの世界」とは、まったく別の世界です。毎日新聞の記者が、吃音親子サマーキャンプに取材にくれば、きっと考えが広がると思うのですが、残念ながら、吃音とともに豊かに生きている人のことは、記事にはしてくれません。以前、八木晃介さんが毎日新聞の記者だったころは、僕たちのことばかりを書いてくださっていたのですが。時代が変わったということでしょうか。

どもる人たちを、弱い存在として位置付けたいのでしょう。それで得をする人がいるのでしょうか。暗い気持ちになりますが、気を取り直して、キャンプに行ってきます。

日本吃音臨床研究会 伊藤伸二 2016年8月18日