あっという間に時間が流れ去っていく。1週間の時間の早さには、何度言ってもつい言ってしまう早さです。
静岡、岡山の吃音キャンプの報告もしないまま、国立特別支援教育研究所の講義でのうれしい経験も書けないままに、明日から島根の14か15回目の吃音キャンプに出かけます。
僕にとっては、幸せな時間の流れですが、世界では、胸が痛くなる、しかし現実を厳しい目で直視していかなくてはいけない出来事が,時間の途切れなく続いています。
僕が、50年近く「吃音と闘うな、吃音と平和に暮らそう」を考え、伝えてきた原点にあるのは「平和」です。全ての国の人々が闘わず平和で暮らすことができるようになることをずっと願ってきました。子どもの頃から、「非武装中立」の一点だけで日本社会党が好きだったのは、「平和主義」があるからでした。
世界は、日本はどんどん壊れ、闘いが日常になって、僕たちの感性がどんどんマヒさせられていきます。そんな中、常に繊細な感覚を保ちながら、僕たちに、マヒさせないように映像を送り続けて下さる、ジャーナリスト土井敏邦さんや、原発の反対運動を根気よく続ける人たちに、僕は心からの敬意と感謝をしているのです。
僕のテーマ「吃音」と関係ないと思われるでしょうが、僕の中では、しっかりとつながっています。多くの人に是非見て欲しいと、土井さんからのメッセージが届きました。放送日は僕は島根で見られませんが、録画を準備しました。
日本吃音臨床研究会 伊藤伸二 2014/11/06
土井敏邦です。
今年8月、1ヵ月にわたりガザ攻撃とその現場を取材しました。
その結果の一部を、今週土曜日(11月8日 午後11時〜11時59分)に、NHK・ETV特集「ガザからの報告〜イスラエル・パレスチナ紛争〜」で報告します。
詳細は以下のNHK・ETV特集サイトの番組紹介文をごらんください。
スタジオ出演は臼杵陽氏(日本女子大学教授・中東地域研究)、森まり子氏(跡見学園女子大学教授・中東近代史)と私で、司会は柳澤秀夫・解説委員です。
また番組ディレクターは、山口智也氏、久保志穂氏です。 ぜご覧ください。
11月4日 福島にて 土井敏邦
2014年11月8日(土)
【再放送】2014年11月15日(土)午前0時00分
※金曜日深夜
2014 ガザからの報告
〜イスラエル・パレスチナ紛争〜ことし7月に始まったイスラエル軍によるガザへの攻撃で、パレスチナ側の死者は2,000人を超え、イスラエル側にも70人の死者が出た。停戦後も危機収束への見通しは不透明なままだ。振り返れば1993年「オスロ合意」が成立、和平の機運は大いに高まったはずだった。しかし「イスラム国」問題も噴出しイスラム憎悪が過熱する今、歩み寄りの望めない袋小路に入っている。イスラエルとパレスチナ、対立の根源はどこにあるのか。最新の歴史研究では、イスラエル建国の理念「シオニズム」のルーツを19世紀のロシアに見出し、そこで生まれた国家観が現在のイスラエル与党の政策にまで影響が及んでいることを明らかにしている。一方パレスチナ側を見ても、ハマス史研究が進み、ガザ地区と西岸地区を歴史・文化的にしゅん別する視点からファタハ対ハマスの内部対立に光を当てて読み直す見方が注目されている。現場報告からは、周辺テロ組織の動きとイスラエル右傾化との関わりや、原理主義組織ハマスがひそかに現実的な妥協点を探しはじめている事実なども見て取れ、情勢は新局面に入った。
番組では、柳澤秀夫解説委員を司会に、中東問題やシオニズムの専門家をスタジオに招き、最新の研究成果も紹介しながら、イスラエル・パレスチナ紛争を歴史的に解き明かす。
(内容59分)
http://www.nhk.or.jp/etv21c/file/2014/1108.html