群馬は温かく迎えて下さった。

 群馬のキャンプにいってきました。はじまったばかりだと思っていたのが、今回で4回目です。
 高崎についたら、3人が迎えて下さいました。ふたりの教師と、ひとりは今年初参加の言語聴覚士です。私の本も読んで下さっており、車の中で、いろいろと話が弾みました。私を迎えに来て下さった方は、車の中で、また昼食をとりながら、いろいろと話せるのがうれしいと言って下さいました。おいしい野菜のレストラン、歓迎して下さる人との食事は、本当にありがたいことです。

 同行して下さった言語聴覚士。初めて会った気がしませんでした。病院に勤める言語聴覚士は「治す・改善する」ことが使命だと考えている人が多いと思うのですが、私の、何冊かの本を読み、私の考えに共感して下さってのキャンプへの参加はとてもありがたいことです。彼が言うには、多くの言語聴覚士は、「治す・改善する」では、行き詰まりを感じているはずだというのです。だけど、ではどう指導すればいいのか、悩んでいるのだそうです。

 今年の夏の臨床家のための吃音講習会に、思いがけずに、20人以上の言語聴覚士が参加して下さったのは、そのあらわれでしよぅか。沖縄に呼んでいただいたのも、そのながれだとすればとてもうれしいことです。

 今、昨年の吃音ショートコースに講師として来て下さった、北海道べてるの家の、向谷地生良さんと、共著の、「吃音の当事者研究」の本の編集をしていますが、向谷地さんが、何度も、何度も、吃音の世界でも、伊藤さんの言っていることが大きく受け入れられる夜明けが近いと言って下さっていますが、昨年は、そうはおもわなかったのですが、ひょっとすると、そうかもしれないという気がしてきました。

 群馬のことばの教室の先生たちが、本当に熱心にキャンプに取り組み、今年は、これまでになく多い参加になりました。オープニングの私の講演会にも、大勢参加して下さいました。
 じわりじわりと、私たちの考え、実践が広がっていくような気がします。知った顔にもたくさん合えて、島根や、岡山、静岡のように、仲間がたくさんいる安心できるふるさとがまた、増えた実感が持てたのは、4回目という、継続の力でしょう。講演会や、親や、子どもたちのことはまた、報告します。

 日本吃音臨床研究会 伊藤伸二2012/11/20