講演 どもる子どもの、共同体感覚の育成
早いもので、群馬のキャンプも5回になりました。島根、岡山、静岡がそれぞれ10回以上続いていますが、群馬も5回続きました。一回の開催は、「エイヤット」の勢いで出来るのですが、こうして5回も続くのは、実行委員のことばの教室の先生方の並々ならぬ、意志と努力なしにはできません。本当に頭が下がります。
最初の写真で挨拶しているのが、群馬キャンプの実行委員長の佐藤雅次さんです。以前、全国難聴言語障害教育教育研究協議会(ことばの教室、難聴学級、通級指導教室などの担当の先生の全国大会)の山口大会で、当時ことばの教室の実践を吃音の分科会で発表された時のコーディネータが私で、その時に、群馬でも吃音キャンプをしたいとの話が持ち上がりました。その後、、群馬県のことばの教室の先生を巻き込んで、キャンプを実現させた、エネルギーのある人です。彼の人柄で多くの賛同者が集まり、ここまで続いてきました。
、「これだけの人数の子どもたちのために、子どもたちの数を上回る先生が、キャンプにここまで誠実に取り組んで下さることに感謝します」
キャンプの最終日の感想で保護者が、口々に話されました。忙しい教師生活で、誰もがゆっくり休みたいであろう、土曜日、日曜日を使って、また、その何倍もの準備に時間を使って、どもる子どもたちのためにキャンプわ開く人たち、島見、岡山、静岡、群馬のこういう人たちを、尊敬を込めて「アホな人たち」と言いますが、保護者の方たちもその思いが、感想の挨拶ににじみ出ていました。その輪の中に入れてもらっているのが、私はとてもうれしいのです。
さて、群馬のひとつの特徴は、キャンプの参加者だけでなく、一般の人にも公開しての私の講演があることです。キャンプには参加出来ない人が私の話を聞きに来て下さいます。今年は、国立特別支援教育総合研究所の総括研究員の牧野泰美さんとの対談も組まれています。
5回連続して来ているので、なんとか新しい話をしたいといつも考えています。映画「英国王のスピーチ」について話したりしてきましたが、今回は、今私が一番話したいとおもっている、アドラー心理の共同体感覚について話すことにしました。その本題に行く前に、島根、岡山、静岡、そして滋賀の吃音親子サマーキャンプで出会った子どもについて、やはり話したくなって、子どもたちの作文などを紹介しました。
今年は特に印象に強く残った子どもたちとの出会いがたくさんありました。子どもたちとのいい出会いをなんとか、記録として残したいと思いながら、次から次へと行事が重なって、それらの記録もままなりません。なんとか、来年は記録を残したいものだと思っています。
いつか、私たちの月刊紙「スタタリング・ナウ」だけでなく、ブログでも紹介したいと思います。
講演の後は、「どもりとハゲの劣等感」という、およそ他では考えられないテーマの、牧野さんと、私の真剣で、まじめな対談です。それは明日。
日本吃音臨床研究会 伊藤伸二 2013/12/02